うたうポリゴン

魔王K++(ケープラ)のポータル兼個人ブログ

銀英伝が参戦するスパロボにありがちなこと

 掲示板やTogetterのタイトルのようだが、個人の記事である。
 もう20年くらい妄想しているが、いっこうに実現しないので、あえて「もうマンネリ化している」というテイで書いてみる。
 銀英伝について過去に書いたのはこれだが、本記事と直接関連はない。
maoukpp.hatenablog.jp

序盤での「キルヒアイス(バルバロッサ)を撃墜する」が熟練度稼ぎ・隠し要素フラグの条件

 まだ戦力が整っていない状態でキルヒアイスを倒すのが大変。いかにもありそうな熟練度稼ぎ。

キルヒアイス生存ルートのフラグが面倒

 なぜか敵キャラの生存ルートをこちら側ががんばらなくてはならず、かつそのフラグが複雑で面倒。毎回ファンはこれに悪戦苦闘するのである。

方陣営の嫌われ者が必ず「トリューニヒト派」で、敵組織ともつながるトリューニヒト

 三輪長官その他、「味方の嫌われ者」というのがスパロボでの醍醐味となっているが、確実にトリューニヒトとつながりがある。ティターンズなどの軍人、文官その他もろもろ。さらに敵ともつながるトリューニヒトは、「私はなんでも利用します」という台詞の列挙にいろんな敵組織やその人物がつけられる。

ミッターマイヤーが加速、ミュラーが鉄壁を使用

 初期作品以外では精神コマンドを敵キャラが使用する演出が多くなっているが、絶対にある演出がこの二つ。銀英伝のキャラはそれぞれ立っているので精神コマンドが容易に想像がつくが、敵キャラである帝国陣はここでしか見れない。ビッテンフェルトは攻撃的なコマンドしかないに決まってる。鉄壁使用中のミュラーを撃墜するやり込み動画があるとかないとか……。

コロニーレーザージェネシスなどの大量破壊兵器フェザーン経由

 テロや戦争などで「フェザーンが一枚噛んでいる」という展開はいろいろできそうだが、一番多いのがこのパターン。百鬼帝国など地球の地下勢力の魔物たちともフェザーンは仲良くしている。

ルビンスキー、ド・ヴィリエがオリジナルメカに搭乗

 原作では死に様があっけなかったこの二人、スパロボではメカに乗り派手に散ってもらいたい。ゲーム的には「パイロット能力は激弱だが、機体が鬼強い」という性能で。

艦内戦で活躍する人外キャラたち

 Gガンダムパイロットや勇者王、テッカマンなどのSSサイズ最強キャラたちが活躍する。敵キャラにもいないと一方的な虐殺()になってしまうので注意が必要。

いろんな大人キャラに可愛がられるユリアン

 モビルスーツその他、なんでも乗れそうな勢いで可愛がられるが、残念ながら初期作品以外のスパロボで乗せ替えは不可能。マリューやミサトにも気に入られる(声優ネタ)。

いろんなキャラをナンパしまくるが全くモテないポプラン

 見出しで終わっているが、ラインハルトなどの帝国側イケメンはモテているみたいな対比があるとより面白い。

フォークとアムロのからみ

 声優ネタはいろいろできそうだが、フォークとアムロは定番ネタ。アムロにボロクソ言われる。

嫌われ役のオーベルシュタイン

 原作通りではあるが、敵とはいえラインハルトを憎まれ役にできない都合上、帝国軍の非人道的だったり悪辣な作戦はすべてオーベルシュタインの仕業にする必要がある。

改名されるものの原作以上に活躍する地球教

 スパロボにおいては地球は人類の首都であり、銀英伝の状況とは違うので改名されてしまうが、地上勢力の一つとして暗躍するし色々とおいしい。Wガンダムのキャラが潜入してたりする。

原作以上に大規模な救国軍事同盟

 他作品のキャラも参加し、地球圏内の内戦として大いに盛り上がる。グリーンヒル議長にもオリジナルメカに乗ってもらおう。

 いかがだったろうか。まだまだ出てきそうなのでこっそり加筆するかもしれない。ブログコメントやツイート、トゥートの返信に書いてもらうのも歓迎。

ANGEL WHISPERは90年代の風を感じる良作ノベルゲー【追記】『人形の傷跡』

本編

 Switchで最近出たリメイク作品ANGEL WHISPERを買ってクリアした。ゲーム概要とあらすじは公式サイトよりわかりやすいこちらを参照。一言で言えばSFミステリ。
www.4gamer.net
 以前記事を書いたこの作品と同じ制作なので、テキストはまず間違いないだろうという信頼があった(実際そこは不満なし)。物語に引き込む音楽も相変わらず秀逸。余談だが本作の主人公の名前「由島(ゆうしま)」は、『千里の棋譜』では架空の地名として登場する。
maoukpp.hatenablog.jp
 1998年という時代設定はこのゲームのオリジナルが元々そのあたりの時期に作られたからだが(世紀末のノストラダムス、人類滅亡説を題材にしている)、今となってはそれが懐かしい味がしてすごくいい。どちらかと言えば、この時代を知っている中年向け。話のテーマが現代でもそのまま通用するところがすごい。
 システム周りで『千里の棋譜』との違いは、マップ移動と選択肢連打のアドベンチャー要素が強いのでゲーム感は強め。ヒント機能があるので詰まることはないが、PCゲームの名残でやたらとキーボード入力が多い(ひらがな、カタカナ、英字で判定されるので要注意)。正直面倒なだけでこの辺は微妙。入力ワードも難しかったりするが、どうしてもの時は公式サイトにヒントもとい解答も載っている。
 アドベンチャーではあるが、シナリオ分岐は一切なし(バッドエンドもない)のノベルゲーと言っていい造り。声は一切なしだが気にならない。声優がしゃべるPVで勘違いをしないように(厳密には現代編エピローグで一部声あり)。
 操作性で一番の問題点が、ひとシーン終わってマップ画面に戻る時のロード時間。これが3秒から5秒くらいあり気になる。音楽も途切れるので、長い時はフリーズしたのかと思ってしまうし、単純にテンポが悪く没入感をそぐ。もう少しなんとかならなかったのか。慣れるしかない。マップ画面のカーソル選択が上下キーしかできないのも変だが、これはタッチパネルで直タッチするようにすれば慣れた。
 杉下右京的に細かいことを言うと、主人公の部屋(の背景画像)は4:3のディスプレイとテレビがありちゃんと90年代なのだが、その他の部屋やPC操作画面が明らかにおかしい。薄型のワイドテレビやMacBookiMacらしきマシンが映り込んでおり、「この時代にそんなのねえだろ」ってなる。ちなみにこれは現代編エピローグでも使い回しで、逆に現代だけなら問題なかったのだが。
 話の筋は悲劇的で、好き嫌いだけで言えば正直好みではないがさすがのクオリティ。主人公たち5人のチーム「スパイラル・ゲームズ」のゲーム開発者としての活躍がもっと見たかったなあ。それだけ冒頭のつかみはバッチリなのだった。

 キャラデザはイマドキになっており、皆魅力的。以下、女性キャラの寸評。
 受付の小清水ちゃん、主人公が新しい職場で出会う「受付のオネーチャン」という職種自体が時代を感じる。最初はモブ的なキャラかと思ったら実はかなりメイン格でした。外注スタッフとも仲良くしてくれる気さくさが魅力で、可愛い。攻略したい。
 ライターの奈々ちゃん、主人公の大学時代からの友人。ゲームでは本筋と言ってもいいオカルト情報担当。俺でメインヒロインの練習しろというか、普通の話ならこの子がメインヒロインな雰囲気。「友達から恋人へ」な王道展開を期待させる。攻略したい。
 サウンド担当の百合ちゃん、主人公のチームメンバー。コナンの灰原的というか、虚無・不思議キャラで初対面から意味深なことを言ってくる典型的なサブヒロイン。彼女が作ったテイでBGMが流れる演出もいい。ヴィジュアルが一番タイプ。攻略したい。
 看護師の高見沢ちゃん。なぜか医師でなく看護師の彼女がゲームでは医療情報担当。脇役と言えば脇役なのだが、存在感は強い。誠実な仕事ぶりにも好感が持てる。攻略したい。入院したい。
 主人公の彼女、咲子はイマイチ影が薄い。ゲームに限らずフィクションで主人公が最初から恋人持ちの場合、不遇になりがち。浮気しまくりのヤリチンに覚醒する主人公が見たかったが、残念ながらそういう展開はない。現代編エピローグやPVに出てくる娘は母親である彼女に似ているそうだ。現代で親子同時に攻略……変態プレイか。

 ボリュームは10h行かないくらいで、話も1本のみ(本編クリア後に現代編エピローグが解放されるが短い)。ギャラリーや回想といったおまけ要素は一切なし。発売直後になぜかセールをやっていたが、定価でも1500円なのでとてもお手軽。秋の夜長にどうぞ。

【追記】『人形の傷跡』

 セール中だったので余勢を駆って、『人形の傷跡』もプレイした。これでChild-Dreamノベルゲー三部作(現在手に入るもの、私が勝手にそう呼んでいるだけ)完結。この作品は現代かつ、人が死ぬタイプのミステリである。
 システム周りはANGEL WHISPERとほぼ同じでマップ画面の移動があるが、こちらはロード時間は気にならない。選択肢はあるがそこまで多くなくADV要素は強くない。ホラーな作風なので、選択肢を間違えると容赦なく殺される→やり直しというプレイスタイル。本編5hいかない程度、映画一本で収まりそうな尺。クリア後に4+1の「ザッピング」編が解放されるが短い。
 こちらもオリジナルは90年代なのだが、題材がうーんちょっと古いというか、今となっては手垢にまみれてるな……という印象。叙述トリック的展開もすぐ予想がついてしまった。私は元々ホラー作品を楽しむ趣味はない(怖がらせようとする演出の度に笑ってしまうタイプ)が、正直たいして怖くもないのでホラー好き向けでもないだろう。登場人物に愛着や思い入れができる前にいきなり死んだり話そのものが終わるので、「間」の大切さを改めて知る。ホラー的にも、初対面同然の人間が死んでも怖さがない。
 Switch Liteでプレイしたこともあるだろうが、文字が小さい(フォントも白枠に黒字で見づらいか)せいで読みづらい。眼が辛い。短く終わる作品でよかったと言える。
 3作レビューをやってきてなかなか操作性が満点にならないが、「読ませる」テキストの実力はたいしたもの。Child-Dream先生の次回作にご期待ください。

いち個人事業主として、改めてインボイスには反対しておく

mstdn.jpmstdn.jp
 マストドンは500字だし編集もできるので、貼るだけで記事が終わってしまうなあ…。
 とはいえ、インボイスについてブログでは一度も言及してなかったはずなので、ここで改めて主張しておきたい。
 この件はおなじみの陣営闘争になった結果、


 野党・リベラル嫌いの人間がわざわざ「賛成」とか言い出す始末。これはもしかして推進側(=政府・自民党)がそう仕向けたのかもしれないと思えるくらいの状況。サラリーマンであっても君の会社の経理部はより大変なことになるんだが、そういうことには頭が回らないんだろう。
 この国が愚民大国であることはもうわかっている。政治が悪いのは大前提だが、国民にも大いに責任がある。銀英伝のビュコックの名言を持ち出すまでもなく、民主国家である以上、全てを国家のせいにはできないのだ。まあそれは余談だ。話はインボイス
 おそらく、財務省は「革命」と言ってもいいほどの革新政策をやろうとしている。自覚はないのかもしれないが、徴税のしやすさ、さらに諸々の効率で大企業(とその下請け)だけあればいいみたいな考え方をしている。コンビニとチェーン店ばかりの街なんてなんの魅力もない。
 消費税大好き芸人・財務省という組織が昔から大嫌いだが、今回でいよいよ生涯の敵という認識になった。インボイスだって感度の高い人はご承知の通り、ずっと批判されてきた。消費税その他増税路線でこれだけ国民から憎悪されても、何も変わることがない組織こそ恐ろしいわけで、まさにゲームでいうラスボスのような存在である。自分の国の組織がラスボスになってほしくないんだけど。
 当たり前すぎて、ブログにはしてなかったジャンルだがいち国民として、しっかりと批判の記録は残しておくべきだろう。「関東大震災時の韓国人虐殺はなかった」みたいなすっとぼけが未来の政府にも通用するのか、一つの実験である。

ジャニーズ問題は大きな陣営闘争に組み込まれ、もうリアルで話題に出すのが厳しい

 改めて「推し」の意味も問われている。
maoukpp.hatenablog.jp
「推し」がアイデンティティとなり、それが崩壊しそうなことからジャニオタが暴れていて、被害者への誹謗中傷があるのは事実である。私も最初は、「かわいそうな被害者」としか認識していなかった。
anond.hatelabo.jp
 そしてこの件は、立憲や共産・左翼活動家嫌いのアンチリベラル、慰安婦問題に似ていることから嫌韓ネトウヨが飛びつく状況になった。ジャニオタがアンリベやネトウヨに合流するという構図。これまで多くの人はノンポリだったはずなのに。
mstdn.jp

 以下は被害者救済についての私の意見であるが、この記事の本題ではないのでどうでもいいといえばどうでもいい。
mstdn.jpmstdn.jp

 重要なことは、「当事者の会」の人たちを全面的には応援できないということ。統一教会の被害者(脱会者)たちとは明らかに異なっている。被害者が事務所に入って被害者救済をするって何? 君たちはただの被害者だよ。
mstdn.jp

 こんなまとめ記事もある。少なくとも代表の人の経歴・挙動はかなり怪しい。
messiah-project.com

 ネトウヨに与する気はないが、当事者の会には批判すべき点もある。これをなんでも「誹謗中傷・二次加害」にするのが被害者論法の常套手段だが、その手には乗らない。物事はなんでも、問題を切り分けて考えないといけない。望月記者はたしかに鋭い質問をしたが、長々と一人で喋り続ける態度には問題がある(他の記者の時間を奪っている)、という点と似ている。

 ただ、そういう冷静な議論はなかなかできなくて、この件をSNSで追っていると陣営闘争に組み込まれてしまうので気をつけましょう、というのがこの記事のまとめ。リアルでも話題にしない方がいいだろう。


【9.30追記】当事者の会とは距離を置く被害者もいて、彼らのことは全面的に応援したい。もちろん「この件に関しては」で、それ以外の活動には関知しない。
mstdn.jp

「自分軸」は最近流行りのカルト、警戒しよう

 最近こんなことをつぶやいた。
mstdn.jp
 ここ数年、「自分軸」というワードをTwitterのTLでもチラホラ見るようになって、Amazonで検索したら、ビジネス本でもここ5年くらい流行っている。ネットでこの言説にハマってしまっている人も散見される。が、この記事で批判されているように、全く無意味な論点だなあと。
note.com
 そして、このツイートにもあるように、


 要は「ストレスを与えられるよりは与える側になってやろう」という思想でもあり、見方を変えれば過激な思想とも言える。いじめの加害思想(いじめられるよりはいじめる側になろう)みたいで、生理的にも受け付けない。他人の目を一切気にしなくなったら身だしなみも何もしなくなり、街で奇声を発するやべーやつが爆誕する。

 カルトについては以前書いた。
maoukpp.hatenablog.jp
 ここでの分類で言うと、自己啓発-思想系になる。これで儲けているのは出版社・著者、インフルエンサーだけであり害悪性は高くないが、みんながみんなこの生き方をしたら人間社会は滅びるという点ではきわめて危うい。つまり、加害性が微量だが存在している。

 書店の「ビジネス本」というジャンルは第一目標は「仕事ができる」=スキルアップのためだが、だいたいが具体的なスキルではなく(そんなものは職種・業界による)考え方・思想(政治・社会的なそれではなく)がメインで、それが生きやすさ・メンタルヘルスにもつながっていくという実に雑多なジャンルである。
 この言説は最初から「真面目で内気で大人しい人」向けで、ヤンキーだったりギャンブルにハマってたり、キャバ嬢やホストにハマってたり、コミケなどのイベント巡りで散財しているような人は最初から対象外なのだろうが、そもそも本という媒体のターゲットが偏っているのかもしれない。「ネットでウケる」言説にはひじょうに偏りがあるが、本も大きく見れば同じなのかもしれない。本好きが本を買うから、ますます本好きのために本が作られていく。
 生産性がないというかくだらないので私はビジネス本は全く読まないが、ビジネス本というジャンルのファンにとってはこういうのが今はこういうのがウケる、ということなのだろう。少し前まで「聞く力」が流行っていた気がするし、節操のないビジネス本の愛読者が一つの言説に重篤化はしないとは思うが。
 社長などの立場のある人、権力者や政治家が「自分軸」とか言い出したらどれだけヤバいかは自明、実にガバガバでいいかげんな言説である。そんな「自分軸」言説の逆張りをするなら、こういうことになる。「他人の目や言うことを尊重して、謙虚に生きろ」。うーん、絶対にウケないw

こたけ正義感の『逆転裁判』実況動画が面白すぎて、ゲーム動画の逆転が起こっている件

本編

www.youtube.com
 概要はこの記事にまとまっているが、さらに補足したい。
kai-you.net

 ゲーム実況動画、正直、長いので等倍速度で全部見るほど私含め多くのユーザーは暇じゃないだろう。だが、この動画に関しては安心して等倍で見れる。こたけ正義感の法律家としてのツッコミはもちろん的確かつためになるのだが(逆転裁判の世界観はおそらく憲法も改正されている「北斗の拳」的な世界観だが)、主人公・成歩堂に対しても「その言い方はないんちゃうか」とか的確にツッコむ。
 ゲーム動画に限らず、漢字の読み間違いや語彙の誤りがちょいちょいあってイラっとすることが私は多いのだが(コメント欄で指摘のやり取りはあったりするが、動画本編は訂正されることがない)彼には全くそれを感じない。まずそこが素晴らしい。単純に、登場人物ごとに声を出し分けて実況としてもうまい(このゲームには声優の声がない)。アナウンサー的な安定感に芸人としての面白さが乗っかっている。
 さらに、そのツッコミやいじりがヒューマニズムにあふれている。「真宵ちゃんが千尋さんを降霊した時に巨乳になっている!」というのは男性なら絶対に触れてしまうところだが(生前の千尋さんのキャラデザにしても男向けに巨乳なんだろなと、私ならつい言ってしまう)、それがない。この一点だけでいかに安心して万人が見れるかを物語っている。特に、ネタバレのない逆転裁判シリーズ未プレイの人(私もそう)なら本当に面白すぎる展開だ。これは原作ゲームの力も大きい。伊達に続編や派生作品がたくさん出てないなと、正直私も侮っていた。

 本来、ゲーム動画というのはそのゲームの愛好者が見るものだ。しかし、このシリーズに関しては、どちらかというとネタバレのない未プレイ者こそ楽しめるという逆転現象が起こっている。まさに、究極のゲーム動画と言うべき状況であろう。この記事時点で実況動画は『1』の終盤、『3』までswitch移植版の同一パッケージなので当面は続くと思われ、今後もこの動画から目が離せない。面白い連ドラを見ているような気分だ。
 世代的にも私は逆転裁判をリアルタイムではスルーしてしまったが、結果的に今はそれでよかったと思える逆転現象が起きている。視界が逆転で溢れていて、正直わけがわからなくなっている心境である。ネットの公式ストアでセール中だったので『1-3』のゲームは買ったが、自分で進めるべきか、動画を待つべきかは今後もずっと迷い続けるだろう。
逆転裁判』原作ゲームと弁護士芸人・こたけ正義感のこの動画コラボは、天が与えた最強と言っていい組み合わせ。ぜひ、一度見てほしい。ゲーム未プレイでもハマるほどの破壊力である。

12/13追記:愛好者にこれだけは見てほしい

 12/13現在、当ブログでも「注目記事」に表示されている通り、ありがたいことにこの記事はよく読まれている。時は流れ現在は『2』が完結したところだ。相変わらず面白く補足することは何もない。
 さて、シリーズの愛好者でこの実況を全部見るのは長すぎるという人に、これだけは見てほしい動画がある。真犯人弁護シリーズだ。ネタバレが多いので、未プレイ者はちゃんと実況から見よう。
youtu.be
youtu.be
 この真犯人弁護シリーズはキャラクターや事件の考察が面白い。ゲームでは語られなかった本当の本当は? 真実とは? そして弁護士としてどうあるべきか。こたけ正義感は言う。「あのゲームをした人は、みんな弁護士なんです」。ぜひとも法律・弁護士沼にハマってほしい。

コナン映画早見表を作ってみた

 劇場で2回見たが、2023年のコナン映画『黒金の魚影』は歴代でも素晴らしかった(アマプラで見れる旧作と改めて比較しても)。感想はネットであふれていると思うので、ここでは書かない。興行収入も歴代トップになるだろう(7月時点で133億円らしい)。こちらのレビューが素晴らしい(ネタバレあり)。

〈『名探偵コナン』100億突破〉クライマックスの台詞が証明した、これまで紛れもない“過小評価”だったワケ | 文春オンライン (bunshun.jp)

 

 これまでドラえもんポケモンとやってきたが、コナン映画の一気レビューは難しい。原作が時代で増築され、変質しているからだ。大きく分ければ2014年『異次元の狙撃手』以降とそれ以前に二分できる。『異次元』でFBI&赤井が初登場、2016年『純黒の悪夢』で安室が初登場、コナンの味方の「大人たち」がどんどん増え(同時にコナン=新一の正体を知る者も)て、派手な事件が多くなる。初期は新一(コナン)&蘭のラブコメと殺人事件の謎解きがメインのシンプルな構成だったが、次第にアクションが派手になり、内容も『相棒』や『科捜研の女』といった大人向け要素が強くなっていく。

 「黒の組織」、最初は「警察その他は何も気づいていない悪の組織」的存在だったのに今ではFBI、CIA、日本の公安からもがっちりマークされてるお尋ね者集団であり、銃火器や爆弾程度なら可愛いものだが、『漆黒の追跡者』での軍用ヘリから段々エスカレートして『黒金の魚影』でついには潜水艦まで持ち出す国際テロ組織にまで昇格した。もはやコナン一人で相対する敵ではなくなっており、仮にコナンが殺されたとても絶対いつかは壊滅させられる運命で、昔の方が「孤独な戦い」という緊張感があって好きだったが……致し方ない。

 

 で、これからアマプラその他で旧作を見る人のためにWikipediaの一覧とは別の切り口の、早見表を作ってみた。役に立てば幸いである。2024年は予告編での情報だが、ほぼ確定。

怪キ=怪盗キッド、黒=黒の組織、京阪=平次および舞台が大阪・京都。異=舞台が異界(閉鎖空間や海外など、米花町や都心メインではない)、赤=赤井およびFBI。安=安室および公安。『探偵たちの鎮魂歌』のALLはあくまで2006年時点。

タイトル ※おすすめは強調表示 怪キ 京阪 その他
1997 時計じかけの摩天楼              
1998 14番目の標的              
1999 世紀末の魔術師            
2000 瞳の中の暗殺者            
2001 天国へのカウントダウン           灰原
2002 イカー街の亡霊           優作
2003 迷宮の十字路            
2004 銀翼の奇術師            
2005 水平線上の陰謀           小五郎
2006 探偵たちの鎮魂歌             ALL
2007 紺碧の棺           蘭&園子
2008 戦慄の楽譜             探偵団
2009 漆黒の追跡者            
2010 天空の難破船         平次
2011 沈黙の15分            
2012 11人目のストライカー              
2013 絶海の探偵           平次
2014 異次元の狙撃手            
2015 業火の向日葵            
2016 純黒の悪夢        
2017 から紅の恋歌            
2018 ゼロの執行人            
2019 紺青の拳         京極真
2021 緋色の弾丸            
2022 ハロウィンの花嫁           高木&佐藤
2023 黒鉄の魚影     灰原
2024 ???           平次

 

 犯行量、そして動機の身勝手さから歴代作品の犯人をまとめた、こちらの記事もおすすめ。

sonaeureshii.com

 

 歴代イチのクズ犯人・山尾については以下のツリー。

 コナンに限らずミステリの醍醐味の一つに、「クズ犯人」がある。個人的に好みなのは、黒の組織だったり『ハロウィンの花嫁』のようなプロの犯罪者より、豹変するタイプ(役者の演技力も見所)。そして声高らかに犯行を認め、推理の答え合わせをしてくれる。犯人の動機はだいたい、最初の犯行はまだ共感できるが、それを隠蔽しようと新たな犯行に走り、狂ってしまったパターンが多い。その辺の背景や見せ方も重要である。