岡村隆史さんの件です。ここ10年くらいラジオ→ネットニュースで炎上はよくあったが、今回いよいよ芸人の深夜ラジオという文化がとどめを刺された。ニッポン放送が公式に謝罪したのは、ラジオ局・ラジオ文化の衰えを物語っている。
F先生は大嫌いだが、この発言には賛同できる。この件はつまるところ風俗産業への嫌悪感の有無と、世代や文化背景が大きいんだろう。
昔は深夜ラジオは、パーソナリティとリスナーだけの秘密の空間的な感覚でえげつない話も共有してたけど、今はすぐに内容が拡散されてアウトなモノはアウトと叩かれる。それがいいか悪いかは別として、時代の変化を認識しないと生き残れないのだろうなと岡村さんの件を見て思うhttps://t.co/EaXO3AuoG8
— 深爪@新刊「立て板に泥水」発売中 (@fukazume_taro) 2020年4月26日
2008年の倖田來未さんの件がインパクトがあるが、ネットニュース以前にもたまに深夜ラジオの発言が週刊誌などで叩かれることはあった。記憶にあるのは2000年くらい、伊集院光深夜ラジオが叩かれたことがある。発言内容は事実だが、口語、トークを文字起こしして切り取るのはフェアじゃないなあと当時思った(内容には触れない。今回にくらべれたいしたことではない)。
こんにち、一般人が以下のように炎上対策しているように(左ほど炎上しやすいので慎重にやる)、
Twitter>ブログ>動画・ツイキャス
芸能人たちはプロである。彼らはちゃんとゾーニングをやっている。
報道・情報番組>ゴールデンバラエティ>深夜バラエティ>深夜ラジオ
だが、それが通用しなくなってきた。私は古くはラジカセの120分テープで録音、その後radikoができたが昔は録音機能がなくあの手この手で録音していた。それが今は公式から期間限定ではあるが簡単に誰でも聞くことができる。深夜というゾーニングが、無効化されてしまった。
ラジカセ世代の、下ネタ・暴言深夜ラジオという文化が終わったのだ。別にヤバい話ばかりではない、それでもフリートークの魅力は半減するだろう。というか、適応できる芸人が今後生き残っていくのだろう。
でも、本当にこれでいいのですか? ツイキャスを文字起こしされたら困る人は相当数いるはずなのだが。酒飲みながらコラボキャスやってたら失言は出るよ、もうできないよ。有名人だから自重しろ? なにその不平等条約は。
今回ばかりは、私は表現の自由戦士派なのである。まさかこんな日が来ると思わなかった。ゾーニングされているものを掘り出して、炎上させることに意味はあるのか? 「公共の電波」と言うが、芸人の深夜ラジオって報道・情報系ではないのだが。
今回の炎上は女性差別というテイだが、その裏にはネット民に多い吉本芸人ヘイト+風俗産業ヘイトが乗っている。だから過剰に怒りが誘発され、しっちゃかめっちゃかになっている。ネットで机上の空論正義に酔ってるとこうなりがち。
男女論からは降りたし本記事のメインではないので割愛したいが、言いたいことはこのツリーで書いた。道義的にひどい発言だという批判それ自体は、妥当である。
資本主義経済下で生活している限り、経済的搾取からは逃れられない。個人商店よりスーパー、個人飲食店より牛丼チェーンを選んでしまう消費者心理がある。今回はただそれだけであって、性差別と混ぜるからややこしくなる。日々の消費行動にも、無意識の搾取がある
— ケープラ K++ (@maoukpp) 2020年4月26日
フェミニズム論者は、自分(日本人女性)は弱者だと思っているが、グローバル経済においては強者で搾取する側であるという自覚が完全に抜け落ちている。それは箱庭の正義に過ぎない。
この件で岡村隆史さんが仕事を干されたり謹慎ということはまさかないだろうが、もしそうなったら同情する【4/30追記:チコちゃん降板署名運動が発生。無関係の番組降板には断固反対する】。
時代によって、守られない表現の自由もある。芸人深夜ラジオ文化が終わりというのは受け入れるが、であれば個人がツイキャスやyoutubeなどで好き勝手言う文化も道連れにして終わっていただきたい。それが今回の私の主張である。
さっぱりウケなかったが、お気に入りの二次創作を貼って終わりとする。
そういえばフレイザードって呪法生命体だからワンオフ、性別なんてないんだよな。自認は男性っぽいが。そんな彼(彼女)が風俗店の店長やって女の子たちに檄を飛ばすってなかなかエモくないですか?(意味不明の二次創作) https://t.co/j7VJ1icJiO
— ケープラ K++ (@maoukpp) 2020年4月27日
4/29追記:表面ではなく根底を知ってほしい
根底の説明が不十分だったかもしれない。私は、芸人深夜ラジオという文化が好きなのだ。昔大好きだった伊集院光ラジオも、今となってはもう受け付けない部分がある。昔大好きだったものを批判するのは、なかなかつらい。それでも今の若者=昔の自分向けに、こういうコンテンツはあってもいいと思っている。
情報・報道番組のコメントであんなことを言ったら、それは大問題だ。しかし、違う。そこを理解する人間は少ない。「公共の電波」だと。radikoの作りが変わり、深夜のゾーニングは無効化された。
— ケープラ K++ (@maoukpp) 2020年4月29日
逆に今回で、深夜番組は配信されないとなったら最悪なのだが表現を焼くとはこのことではないのか
私も、もはや完全に卒業したし今となっては無用だ。しかし、若者向けコンテンツとしてはあってもいいのではないか。上から目線で取り上げるのは老害ではないのか。そんなジレンマがある。100%芸人憎しで振り切れるリベラル論者は、楽でいいなあと思う
— ケープラ K++ (@maoukpp) 2020年4月29日