うたうポリゴン

魔王K++(ケープラ)のポータル兼個人ブログ

生きづらいリベラル男性は、フェミニズムとのソーシャルディスタンスを取ろう

 まず過去の関連記事を貼っておく。Twitter埋め込みの仕様が変わったようで表示されないが(以前は一つ前のツリーまで表示された)、各ツイはツリーになってますのでよければ。
maoukpp.hatenablog.jpmaoukpp.hatenablog.jp

 今回はあるはてな匿名ダイアリー(通称「増田」)がきっかけだった。
anond.hatelabo.jp


 かつて本田透が言っていた「内気で心やさしいオタク」はもはや都市伝説、絶滅危惧種になってしまったが、そこまでオタクじゃない(オタクホモソにもなじめない)やさしいリベラル男性は存在する。そういう人たちが、今ネットで生きづらい。
 フェミニズムを丸呑みしてしまうと、こうなってしまう。
 性欲や美しいものに感動する心まで否定してしまう。
 フェミニズム意識が高くなると、自然と粗探ししてしまいコンテンツを昔のように楽しめなくなってしまうということはある。それは仕方がないが、ルッキズムだなんだとコンテンツそのものまで否定し出したら人として終わりである。
 男は若い女優を好きでいいし、アニメやゲームの美少女キャラ(および女性声優)を好きでいい。セルオタ(インセルオタク)はそのキモい振る舞いが叩かれているだけなのだから。

 さらに、赤木さんの記事に詳しいこの件。
webronza.asahi.com


 アンチフェミ女性、私が「バッドフェミ」と呼称している人たちが分裂、阿鼻叫喚していた。さんざんフェミニズムを嘲笑し、「フェミニズムを批判する(冷静で論理的な、物分かりのいい)女性」という立場でアンチフェミにお墨付きを与え間接的にインセルを育てた女(母と言ってもいい)がようやくその危険性に気づき、真面目に批判し出した。元々バッドフェミは弱者男性論系は嫌い・冷淡ではあったが、温度が違う。
 ごく一部のバッドフェミの話だが、2018年からアカウントに⚡️をつけた「避雷針運動」というものがある。
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「口うるさいツイフェミの代わりに、自分たちが痴漢を引き受けよう」というものだ。女性として頭がおかしい、頭のネジが飛んでるとしか思えないが、党派性に染まりきった人間はこうなってしまうのだ。

 つまり今回のまとめは、生きづらい系男性はフェミニズムと、女性はアンチフェミとソーシャルディスタンスを取るべきだということ。人間性別(sex)は乗り越えられないから、異性依存の思想には必ず裏切られる時がくる(アンチフェミはそもそも「思想」と呼べたものではないが…)。
 バッドフェミの記事で私は「フェミニズムではない、新たなウーマンリブが必要だ」と書いた。メンズリブはご承知のように流行っていない(あっても「フェミニズム丸呑み系」ばかり)がこれも本来は必要だ。既存のフェミニズムメンズリブ以外の、男女それぞれが連帯しやすい、ちょうどいい思想・運動が不足しているのだ。
 不足しているから、「思想的なトランスジェンダー」とでも言うべき性適応障害の人たち。ミソジニーの姫(名誉男性)やミサンドリー王子(名誉女性)が生まれてしまう。そこまで過激ではなくても、上記「増田」のようにしんどくなってしまう。
 一つだけ言えることは、生きづらくても、異性思想に接近しすぎるな。今すぐ2m離れろ。一見居心地がよくても、それはまやかしに過ぎない。

テレワーク事始

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 テレワークについていくつか書いてきたが、二つ目が検索からめちゃくちゃ読まれている。
maoukpp.hatenablog.jpmaoukpp.hatenablog.jp

 今回はこの記事の続編というか、ついに弊現場(敬語的には誤り)でも導入されたのだった。
maoukpp.hatenablog.jp
 生まれて初めてテレワークを2週間やってみたので、その雑感。ただでさえ新規の現場でいきなりテレワークはしんどいのに、そこでデビューはキツすぎる。今続いているところで最初にやれて本当によかった。
 

やはりVPNは遅いしイラつく

 覚悟はしていたが、やはり遅い。これは今の回線速度ではどうしようもない。将来的な回線・VPN両方の技術革新が待たれる。オフィス出勤の7.5hや8hとテレワークのそれが同等とはいかない。

カメラ監視などされない限りは、本当に楽

 マイペースに仕事ができるし、特に空間的圧力、雰囲気を気にしなくていいのが本当に楽。とはいえこれは諸刃の剣でもある(後述)。

1日2時間くらい時間が余るので、生活が変わる

 通勤は近くても45分くらい、往復1.5hはかかるので毎日これが浮くのはでかい。これから据え置きゲームなど、趣味の需要が大きく増えるだろう。テレワークは残業なしでいければ本当に生活は豊かになるが、残業が当たり前になると気分も変わらず相当きつい。

住宅環境が大事

 ネット回線はもちろんだが、同居人がいたり騒音に悩まされる環境だと不利に。一人暮らしが圧倒的有利。また自炊しない場合近所に弁当屋などの、飲食事情も重要。毎日カップ麺や冷凍食品などの保存食はつらい。

身だしなみ力の低下

 ドレスコードから解放されたのは本当に嬉しいが、これまでやっていた最低限の身だしなみがなくなるので、寝癖やヒゲなどを全く気にしなくなってしまう。食事もずっと一人だとどんどん食べ方が汚くなると言われるが、各方面での「一人効果」は大きく要注意だ。

曜日感覚の欠如、週末のスイッチが微妙

 土曜日に普通に仕事をしそうになってしまうというか、仕事日内のON/OFFより週末の切り替えが思ったより上手くいかない。慣れればいいだけかもしれないが。

対面・口頭がないのでコストがかかる

 音声通話とチャットのみなので、混み入った話がしづらい。また、空気を読みづらいことからの軋轢も起こりやすいだろう。バカの相手をするのがさらにしんどくなるので、翻訳的コミュ力がさらに要求される。

余計な人間関係からの解放

 特に女性などは、昼飯を一緒に食べるグループなどがある。これが実態は強制的、嫌々だったりするのでその辺からの解放も大きい。また嫌いな人間が職場にいる場合、距離ができるので「嫌な人間の顔を見なくていい」のも大きい。

仕事に慣れている人向け

 新卒・若手のうちからテレワークはしんどい。だから3年前くらいの新卒からもう受難は始まっていると言える。元々仕事を定時内にこなす余裕があり、テレワークで生産性が少し落ちてもまあ時間内には終わる人が向いている。

逆にテレワークに不向き、割りを食う人

 対面アバター上昇補正の人は不利。今みたいにフルのテレワークだと実は一番割りを食うのは標準以上の容姿の若い女性。口頭で聞けば絶対に無下にされない、親切に教えてくれていた相手がそうじゃなくなるから。
 また、ベテランかつ強面で圧の強いタイプも断れない空気を出せなくなることで不利。逆にアバター上昇補正もなく、チャットが得意なアスペタイプのオタクは有利。

石川優実は「かわいそうさん」、岡村隆史公開リンチ署名でフェミニズムの限界を知る

 前々回記事から書きたいことが色々あるが、まずはこの記事の通り、丸く収まってよかった。
bunshun.jp

 で、その後久々に、Twitterでガチギレしました(サラリーマン金太郎画像略)。NHK降板署名運動はただ反対というだけだが、なんとその後、石川優実さんによる公開リンチ署名が発覚。世の中に報道によるリンチやネットリンチは横行しているが、自らそれをやりましょうと呼びかけるグロテスクさよ。


 石川さん、そもそも学者でもなんでもないのだが、今やフェミニズムの人になってしまった。以前から軽率な行動は多かったし、個人の問題で済めばよかったのだが。岡村隆史のあの発言に思想や悪意がなかったように、石川さんにもそこまで加害欲や悪意はなかっただろうが、発言だけでなく署名行動までしてしまった以上アウト。ウーマンスプレイニングというか男に説教したり、支配したいというドス黒いフェミニズムの裏の欲望がだだ漏れしている。

 さらに、これへの反応がヤバくて個人の問題では済まなくなってしまった。今回の主題は、この絶望である。


 ミサンドリーこじらせた女が治るとしたら尊敬する女に諭された時だけだし、それを「ホモソに再回収」とか思わないけどな。常識的に考えて。というか男性ジェンダー学者の社会的使命ってそこですよね。…あーはいはい、非対称性がうんたらですか。女ホモソはいいんですね。
 今回の清水さん大野さんはサンプル2だが、匿名のネット論客やいわゆるツイフェミではない学者(大野さんは専門外だが)までこれじゃあおしまいですよ(【5/5追記:フェミニズムのドン・大御所こと上野千鶴子も賛同、フェミ界隈=女ホモソ的にはこれで誰も逆らわないことが確定 https://twitter.com/ueno_wan/status/1256764090166374401】)。身内に甘いだけだと信じたいが、フェミニスト、実は女性以外の人権感覚がそんなにない。
maoukpp.hatenablog.jp
 この時から不信感があったが、今回確信に変わった。これまで、「底辺のツイフェミは単なるミサンドリーだが、まともなフェミニストの人たちは信用できる」と思っていたがその認識をアップデートすべき時が来たようだ。
 フェミニズムミサンドリーは完全には分離できないのはわかるし、程度問題だと思っていた。だが、トップクラスの人たちまで皆、ドス黒い欲望を抱えているとは想定外だった。ありえない仮定だが、こんな人たちに政治権力与えたら絶対ダメじゃん。今の男性社会を反転させたいだけなんだから。

ミソジニー ミサンドリー ジェンダーロール 家父長制 権力勾配 非対称性 トーンポリシング 社会構造的差別 性的消費 表象 パフォーマティブ

 この辺の用語・概念は知っておくべきだし、もちろんフェミニズムを全否定はしない。しないが、フェミニストは男性が尊敬したり信頼すべき存在ではない(男性でフェミニストを名乗っている人もいるがまあそれは置いておく)。「女テロリストの言い分」くらいに聞いておくのがいいだろう。

 改めて言う。メンズリブ男性学フェミニズムと決別すべき。これは過激派の意見ではない、原理的に相容れないのだ。あ、私はもうメンズリブの人間じゃなかったけど。

 おまけ。メンズリブと言えば、うちゅうリブ代表もアホなことをブログで言っていた(こちらは比較的どうでもいいので詳細はツリー参照)。こちらもまた限界がよく見えますね。そもそも、なんで全く興味のない芸人ネタを書いちゃったんだろう。ジェンダー評論家だからウエメセでいけると思ったのか。

追記:石川優実は「かわいそうさん」

 この件、フェミニストはもちろんリベラル派男性からも驚くほど石川さんを批判する声を聞かない。一体なぜだろうと一晩考えた。
 kutooの時から、石川さんのTwitterに対してはクソリプが多い(文脈無視の切り取りや、リプライでないもの、名指ししていないものまで書籍で「クソリプ」として晒したため批判されているが、それを抜きにしても)。一時期フォローもしていたのでそれはよく知っている。石川さんは不用意なのか、
アンチを挑発するような発言をする→クソリプをもらう→さらにそれに反応する
 と、工場のように日々「こんなにひどい男たちに叩かれている私」を生産し、ファン向けに配信していた。マッチポンプ的、いや、これは意図的な、フェミニズム運動なのかもしれない。絶えず敵を欲し、闘う必要があるのだ。
 kutooで時の人にもなったし、日々暴言にさらされている石川さんに意見できる人はいない。(アンチを除く)周囲は誰も意見できない、これはまさに、矢部浩之が言っていた「かわいそうさん」ではないか。
 日々クソリプが多いことと、今回の署名は全く次元が違う。いかに普段男性社会で女性が抑圧されている構造があろうが、私刑を呼びかけるのは暴力助長の犯罪行為である。リベラル派はここに目をつむってしまっている。彼らは石川>岡村と、人権にランクをつけている。やらかした男性には何をしてもいい。これが彼女たちの本心、心から失望するし軽蔑する。
【5/5追記:彼女たちはアリバイ的に「学んでもらおう」というテイだが、その暴力性に本気で気付かないのか。「闘争」の上野はいわゆる確信犯でやっている。一人の男性として、今後の人生でどんなに注意していてもセクハラ系行為をやらかす可能性はある。その際、このような死ぬまでリンチする思想に賛同はできないし、そこに立脚する学問などあってはならない。フェミニズム支持派の男性は、目を覚ませ。】

 Twitter休止期間を経て、私も冷静になれたようだ。今後の立ち位置が見えたのですっきりはした。しがらみはないので、今後はフェミもアンチフェミも敵として見るようにしよう。石川さんに限らず、女性を「かわいそうさん」にしてはいけない。それは正しいフェミニズムではない。

Switch版セガサターン発ノベルゲーを堪能する

 Switch版『EVE burst error』『DESIRE』のレビューである。同じメーカー・ブランドで、EVEはシリーズ化されている第1作目になる。
 厳密にはジャンルはサウンドノベルではなく、アドベンチャーである。ボタンを押していくだけで進む、難しいアクションやRPG進行などがしんどい大人向けお手軽ノベル系ゲーム。
 90年代、私は子供だったのでセガサターンを買えなかった。世の中はPSがトレンド、据え置き機2台は買えなかった。正確には、ハードを買ってまでやりたいソフトがなかった。いや、さらに言うとサターンの大人向けちょいエロ系はリビングでやるのは無理だった。自分の部屋にテレビなどなかったから。この手のゲーム、子供がこっそりやるのはPSPの時代まで待たねばならなかった。
 EVEシリーズは、そうして通り過ぎてしまったゲームの一つだった。

概論と共通部分

『burst error』は色々移植版が出ているが、今回初めて手に取った。絵はリマスターされて綺麗に仕上がっているし、DL版で約3000円という価格がお得である。『DESIRE』は約2000円、2本まとめて約5000円(ポイントがつくので実際はもう少し安い)というお手軽さ。
 なおこの二作、どちらもシステム周りは完全に同じである。特徴は二人の主人公を切り替えながら進めるマルチサイトシステム。
 それ以外はよくあるアドベンチャータイプ、選択肢を総当たり的に、何度も押す必要があるが、リメイク版にはヒント機能がありストレスは少ない。左スティック右押しの、再度同じ選択肢を選ぶ機能もこのゲームにはよく合っていて快適。地の文に近い主人公には声なしで、相手パートでは声が出る演出は読みやすく素晴らしい。

EVE burst error

 一言で言うと、世界観とキャラデザ・声優が90年代すぎて最高の一言に尽きる。30代以上男性で当時スルーしてしまった人にはオススメ。wikipediaはネタバレ注意。
 小次郎・まりなの二人の視点で事件を追っていき、中盤から遭遇し、互いに油断のならない相手と警戒しながら共闘していく流れは王道だが見事。
 システム周りは一つだけ要注意なのが、エンディング。エピローグが二段構えで、1→エンドロール→2なのだが、初見でもエンドロール中にAボタンを押すとスキップできてしまう(あまりセーブを取っていなかったので、やり直す羽目に…)。
 以下はシナリオの惜しいところ。

  • 重要人物の割に出番の少ないストールマン・孔とアクアはもっとストーリーにからんでよかった。説明不足&消化不良感が残る
  • 金田一ばりの連続殺人が起こるが、殺人自体にほぼ意味がない。そのくせラストに5つの事件の犯人をそれぞれ入力させるという噛み合わなさ。本作はそういうゲームではない。シナリオは決して正統派ミステリというか、犯人当て推理ものではない。犯人当て謎解きを楽しめる作りならなおよかった
  • 上記の通り人が死にすぎるので、エルディア王国、このあと大丈夫か…と心配になってしまう
  • あるオッサンキャラが、主演の二人を食っている。外伝的な話ならこれでもいいが、1作目なので匙加減が甘いというか。推理しようがない後出しの新情報がドンドン出てきて、ミステリとしては微妙になってしまっている
  • 主人公二人の行動範囲が狭く、箱庭感が強い。学園ものならこれでもいいが、大人の主人公たちなのでもう少し距離感がほしい。終盤までずっと学校、大使館、事務所、寮やマンション、ホテルを往復するだけなのがやや単調

 全体のストーリーは勢いがありとても面白く、アクの強いキャラたち・美女たちで退屈しない(個人的に野沢那智さん演じるまりなの上司「本部長」が最高)。ギャグや小ネタが古い感じも、主人公のモテモテぶりも、強引な展開も、すべてが90年代。
 ノベルゲームにありがちな無駄・冗長な描写も少なく文章は読みやすい。ハードな展開と笑えるシーンの配分も文句なし。酒を飲むシーンが多く、プレーヤーも一緒に飲みながらやると飲み会みたいで楽しいかもしれない。90年代の高校生が憧れる大人の世界を体験させてくれる、別の意味で懐かしい作品だ。なお現実の大人の世界は(銃声)。

DESIRE

 全長2キロほどの孤島が舞台で、箱庭感がさらに強い。本作の主人公二人は銃も持っておらず、ドンパチはないしアクションシーンも少なめ。ギャルゲーのように男性キャラクターが少ない構造がまず物足りない。
 一人目の主人公・アルは年齢や職業こそ違うが、ゲームの主人公としてはEVEの小次郎とほぼ同じキャラクターである。なのに、ものすごく不快だった。
 これは見せ方の問題だ。男キャラクターがごくわずかで、からみがない(小次郎は男キャラも「いじる」)。ゲーム開始時点で恋人持ち(しかも近くにいるマコト)なのに、女性キャラ相手にセクハラばかりしている。にもかかわらず、なぜかモテまくる。EVEでは女性たちが一人ずつ登場していくのに対し、いきなり主要人物全員とからみだすから余計に節操がない。「間」が大きく違う。
 マコトの寝取られ話も余計だし、元々遠距離な上、アルがあの体たらくじゃなるべくしてなった、自業自得感しかない。最低男をロールプレイする意味がわからない。

 全体のストーリーも、物理的に時間が4日間しかなくあっさりしすぎというか、4日目から盛り上がるが展開も急だし、唐突すぎる。全体として尺がないのですべてが不自然・消化不良。ダイジェスト版を読まされてるようで、リメイクするならテキストも加筆修正した方がよかったんじゃ。大体のフィクションは物理時間が1、2週間で描かれるが、やっぱりそれくらいの「間」は必要だということで…シナリオライター講座かよ! 
 そして、マルチサイトシステムとは。一度も主人公を切り替えずに話が終わってしまうとは…「えっこれで終わり?」というあっけなさだが、これはどうせ他のシナリオやればわかる系なので、まあ続けましょう。
 問題はマコト編。寝取られ話自体はいいとして、いちいち主観で見せられる意味がわからない。この辺は、見せ方がかなり悪い。EVEのように、小刻みにアルとマコトを行ったり来たりさせた方がよかった。外伝・裏ルートを読んでいる気分。視点が変わることで、違うものが見えてくるのは面白いが終盤までが苦痛で、声も飛ばしながら読み進めた。
 マコト編が終わって、さらに裏ルート。これでようやく真相が…いや、これで終わりかーい! さらにもう一つあるがこれはおまけ。ムービーのみなので、これもうっかりボタンを押してしまうと即終了! 操作性が、操作性がぁ!

 同じライター(推定)でこうも違うのか…と思ったらなんと初出は94年で、95年のEVEより前である。本作でライターが進化・成長したということになる。EVEシリーズというヒット作のため、本作は犠牲になったのだ…。
 フィクションというのは、ちょっとした匙加減、見せ方で大きく印象が変わってしまうのだなあと気付きがあった。いや、ライター講座じゃないんだからそういうのは別にいらないのだが。
 いろいろと疑問は残ったまま。根本的な謎解きをせずに、読者(ゲーマー)にぶん投げて終わりってゲームとしてはいかんだろこれ。ラノベの新人賞投稿作品を読まされているような…。世界観・テーマは悪くなかった。シナリオをもうちょっと練り上げられなかったのか…クソゲーとはまではいかないが、残念なデキ。
 続編が出なかった作品と、出た作品の違いが好対照。同じくwikipediaはネタバレ注意だが、別に見てしまって構わないと思う(ひどい扱い)。声優目当てで買うくらいのつもりでいた方がいい。
 

まとめ

 当初、「二本ともおすすめです!」という記事にしようと思っていたのだが、ゲームをプレイしてみて結論が変わった。まとまりが悪くなってしまったが仕方ない。
 EVEシリーズは続編(2作目または過去編のZERO)をやりたいところだが、残念ながら最近のハードで移植されていない。また移植されたらやると思う。私がプレイしたSwitch LiteはPS Vitaのノベルゲー後継機としても優秀。この連休にぜひノベルゲーを!

芸人深夜ラジオという文化の終わり

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 岡村隆史さんの件です。ここ10年くらいラジオ→ネットニュースで炎上はよくあったが、今回いよいよ芸人の深夜ラジオという文化がとどめを刺された。ニッポン放送が公式に謝罪したのは、ラジオ局・ラジオ文化の衰えを物語っている。
 F先生は大嫌いだが、この発言には賛同できる。この件はつまるところ風俗産業への嫌悪感の有無と、世代や文化背景が大きいんだろう。


 2008年の倖田來未さんの件がインパクトがあるが、ネットニュース以前にもたまに深夜ラジオの発言が週刊誌などで叩かれることはあった。記憶にあるのは2000年くらい、伊集院光深夜ラジオが叩かれたことがある。発言内容は事実だが、口語、トークを文字起こしして切り取るのはフェアじゃないなあと当時思った(内容には触れない。今回にくらべれたいしたことではない)。

 こんにち、一般人が以下のように炎上対策しているように(左ほど炎上しやすいので慎重にやる)、
Twitter>ブログ>動画・ツイキャス
 芸能人たちはプロである。彼らはちゃんとゾーニングをやっている。
報道・情報番組>ゴールデンバラエティ>深夜バラエティ>深夜ラジオ
 だが、それが通用しなくなってきた。私は古くはラジカセの120分テープで録音、その後radikoができたが昔は録音機能がなくあの手この手で録音していた。それが今は公式から期間限定ではあるが簡単に誰でも聞くことができる。深夜というゾーニングが、無効化されてしまった。
 ラジカセ世代の、下ネタ・暴言深夜ラジオという文化が終わったのだ。別にヤバい話ばかりではない、それでもフリートークの魅力は半減するだろう。というか、適応できる芸人が今後生き残っていくのだろう。
 でも、本当にこれでいいのですか? ツイキャスを文字起こしされたら困る人は相当数いるはずなのだが。酒飲みながらコラボキャスやってたら失言は出るよ、もうできないよ。有名人だから自重しろ? なにその不平等条約は。
 今回ばかりは、私は表現の自由戦士派なのである。まさかこんな日が来ると思わなかった。ゾーニングされているものを掘り出して、炎上させることに意味はあるのか? 「公共の電波」と言うが、芸人の深夜ラジオって報道・情報系ではないのだが。

 今回の炎上は女性差別というテイだが、その裏にはネット民に多い吉本芸人ヘイト+風俗産業ヘイトが乗っている。だから過剰に怒りが誘発され、しっちゃかめっちゃかになっている。ネットで机上の空論正義に酔ってるとこうなりがち。
 男女論からは降りたし本記事のメインではないので割愛したいが、言いたいことはこのツリーで書いた。道義的にひどい発言だという批判それ自体は、妥当である。


 フェミニズム論者は、自分(日本人女性)は弱者だと思っているが、グローバル経済においては強者で搾取する側であるという自覚が完全に抜け落ちている。それは箱庭の正義に過ぎない。

 この件で岡村隆史さんが仕事を干されたり謹慎ということはまさかないだろうが、もしそうなったら同情する【4/30追記:チコちゃん降板署名運動が発生。無関係の番組降板には断固反対する】。
 時代によって、守られない表現の自由もある。芸人深夜ラジオ文化が終わりというのは受け入れるが、であれば個人がツイキャスyoutubeなどで好き勝手言う文化も道連れにして終わっていただきたい。それが今回の私の主張である。

 さっぱりウケなかったが、お気に入りの二次創作を貼って終わりとする。

4/29追記:表面ではなく根底を知ってほしい

 根底の説明が不十分だったかもしれない。私は、芸人深夜ラジオという文化が好きなのだ。昔大好きだった伊集院光ラジオも、今となってはもう受け付けない部分がある。昔大好きだったものを批判するのは、なかなかつらい。それでも今の若者=昔の自分向けに、こういうコンテンツはあってもいいと思っている。

在宅勤務手当はいくらが妥当なのか

 この記事に関連するが、今年3月以降に普及したテレワーク。
maoukpp.hatenablog.jp
 あまりに急すぎて、ルールが定まっていない会社が多いと思う。
remote-work.jp
 厚労省の以下のPDF19ページ、「Q2-7 テレワーク実施の際に要した通信費・水道光熱費などの費用は会社が負担すべきでしょうか?」参照。
https://work-holiday.mhlw.go.jp/material/pdf/category7/02.pdf

 今後もテレワークが続くとすれば、サラリーマンは労働者の権利をきっちり主張すべきだ。私はフリーランスなので関係ないけど(交通費(自腹)の代わりに電気代・ネット回線代を経費にするだけ、むしろ今より負担は減る)。
 前提として、会社はオフィス家賃、水道光熱費、労働者に払う交通費が浮く。一方労働者は水道光熱費、ネット回線費(速度が要求される)、文具などの消耗品が自腹となる。
 なおPCやディスプレイは会社支給とする。どこまでを計上するか微妙なので。どのみちこれらは固定費ではないので、個別精算になるだろう。

 まず交通費。平均よりは低そうだが計算しやすさから片道300円としよう。往復600円、20日で12000円。定期券で1ヶ月10000円としよう。それが前回記事の通り週1.5日出勤とすると月6日なので3600円。労働者1人当たり6400円は会社が得をする。うーん、これだけで総額5000円はもらっていい気がしてきたぞ。とはいえ交通費は個別精算、労働者が新たに負担するコストはない。

 水道光熱費。水道はトイレ数回分なのでたかがしれているが、問題は光熱費である。夏場・冬場の冷暖房はバカにならない。最近は夏と冬が長くなって、ちょうどいい季節が減った。冷暖房不要なのは4,5,10月くらいだ。
 新しいエアコンであれば、暖房でも1時間あたり10円程度らしい。とはいえ冷暖房効率は物件事情にもよる。エアコンが新しいとも限らない。1時間20円としよう。8時間で1日160円、20日弱使用したとして3000円。これは丸々もらっていいが、年間ベースでは安くなるので2割減の2400円。…照明やPCなどの電気代が抜けていた。それらを合計し、やはり月3000円としよう。
 オフィスの電気代はたしかにでかいが、あれだけ人が集まっているのだから効率的とも言える。世帯ごとに消費が増えるので、これから電力会社は儲かる。

 ネット回線費。確定申告している人にはおなじみだが、既に契約している料金の「按分」をすればいい。時間的に半分でいいだろう。光回線(戸建は高い)で5000円とし、50%で2500円。おそらく、ここの解釈が一番もめそうだ。
 文具などの消耗品。個人的には年間で500円くらいしか使ってない気がするが、仕事内容によるだろう。月あたり300円としよう。

 以上から、試算がまとまった。
水道光熱費:3000 + ネット回線:2500 + 消耗品:300 = 5800(交通費・PCなどは個別精算)

 おそらく今後、評価の難しい時間単位の残業手当は実質的に消滅する。みなし残業・年俸制の会社が増えるだろう。生産性、能力格差が露骨になっていくだろうし仕事ができない人は近くに人がいないのでサポートも受けづらく、クビになっていくだろう。全体として生産性が上がった分の利益は労動者に還元されず、企業の搾取率が高まる懸念がある。
 なのでせめて、在宅勤務手当くらいはもらおうという話。交通費や電気代は確実に浮くのだから、企業は安くても月5000円は支給すべきである。

予言!テレワークが進んだ社会はこうなる

【1-4,2-5を4/24追記】

 IT業界では外注技術者にも9割型導入され、今年3月以降一気に普及しつつあるテレワーク。よっぽどの老害系または差別的なところでなければ…ワイの今の現場や!
maoukpp.hatenablog.jp
 今後セキュリティ事故も多発するだろうが、コロナをきっかけに一気に導入・普及は済んだ。これからさらに普及するだろうし、ネット通話の会話が途切れたりする問題も改善されていくだろう。
 いま、都心なら世の中全体(のデスクワーク)でも7割くらいはやってるんじゃないか。今は特殊な状況だが本来完全テレワークというのは多くなくて、週に1日か2日出勤する形が一般的だ。週平均1.5日とすると、1.5/5 = 3/10 つまり3割となる。
 7割の人間の出勤が、3割になる。0.7*0.3 = 0.21 元からテレワークしない3割と合わせて、51%となる。
 つまり、出勤者は半減する。以下、1を経済、2を社会という形で変革を予言していく。

1-1. オフィス街の飲食店・コンビニ半減

 丸の内や品川などのオフィス街の飲食店は大打撃を受ける。マクロで売上が半減するのだから、潰れる店の数はそれ以上だ。コンビニ需要も一気に減る。オフィス街は今よりずっと閑散とするだろう。

1-2. 定期券利権の消滅

 定期があるから、通勤があるから寄り道するし、休日もその圏内で出かけ放題だった。これはお店などにとっても好都合で、お互いwin-winな利権があったのだがこれがなくなる。繁華街のお店も、影響は受ける。
 一方、鉄道会社は固定収入が大幅減でリストラが起きるかも。過密ダイヤやラッシュ対応に追われることもなくなり、平和にはなる。

1-3. 家賃・地価変動

 オフィス自体がなくなることはないが、今の半分以下のスペースでよくなるからオフィスビルは一気に空室が増える。ビル内のテナントも減るだろう。当然、家賃は下がる。通勤を短くするために必要だった都心の住宅価格・家賃も下がるだろう。逆に書斎・仕事部屋が必要になるので、求められる住宅像も変わるだろう。

1-4. ドレスコード用品の需要半減

 出勤が半減するということはその関連グッズも半減する。既に買ってあるものも、長持ちするのだから。
 これからスーツだけでなく、時計、ネクタイ、靴、鞄などは「一つあればいい」ものとなる。くだらないドレスコードの市場は、縮小する(私服の需要が増えるのでファッション・アパレル業界全体では変わらない)。つまり、紳士服量販店は特に打撃を受ける。数が減るのだから、高級路線に走るしかないだろう。
 女性の場合、メインはスーツよりも「オフィスカジュアル」なので、その需要が減り私服の需要が増えるだけなのであまり市場的な変化はない。

2-1. 離婚の増加

 既に「コロナ離婚」なんてワードも出ているくらい、夫が家に長時間いることで熟年離婚現象が起こっている。平日はほとんど家にいない夫を前提にしていた結婚生活は、この先厳しいものになるだろう。これによって弁護士は儲かる。裁判所は忙しい。

2-2. 男性の料理進出

 1-1. とも関連するが、逆に住宅街の飲食店やコンビニ・スーパー惣菜いわゆる「中食」は需要が上がる。それに関連して自炊・料理も流行るだろう。節約になるし、近場の「中食」も毎日だと飽きるからだ。男向けの、女性youtuberの料理動画が伸びるだろう。

2-3. 父親の学校進出

 子持ち既婚者限定の話。残念ながら家事・育児進出はさほど増えないだろう。一方、父親がやりたがるのが学校行事である。これまで基本的に女だけの世界だった保護者会が変わる。子供の担任教師や学校に物申す父親が増えるだろう。クレームが2倍になるので、教師はこれから大変である。母親ウケが悪い教師にとってはチャンスかもしれない。

2-4. 健康悪化と医療費増大

 運動不足になる物理面と、ON/OFFが不明確、いくらでも仕事ができてしまうメンタルの両面で国民の健康が悪化する。テレワーク(リモートワーク)辛い系の記事も最近増えてきている。
 医療費は二つの観点から増える。健康悪化だけでなく、これまで土曜日(主に午前)を狙うしかなかった病院に簡単に行けるようになるからだ。これまで医者にかからず市販薬だけで済ませてきた体調不良の治し方が変わる。医者は忙しくなり、儲かるだろう。ライザップみたいなジムや、健康ビジネスがさらに儲かるだろう。

2-5. 曜日偏重社会の緩和

 2-4.の通り、今後は平日に役所や病院などの公的機関に行きやすくなる。これまで「平日休んで代わりに土日に出る」というのはやりづらかった。平日に休みを取って、その分残りの4日で頑張るしかなかった。諸刃の剣ではあるが、今後働き方は柔軟になるから平日のディズニーランドに行ったりできる。メリットが多い。
 まず、空き巣が減るだろう。一人暮らし(または共働き)でも平日家にいないとは限らないので、狙い時がわからない。人がいればそれだけで、住宅街の治安は良くなる。平日に私服で出歩いていても、ご近所から白い目で見られることもなくなる。

まとめ

 未来は誰にとってもバラ色とはいかない。この変革に適応できるかで今後の人生は大きく変わる。若いうちなら順応しやすいが、一般的に40代以上は苦しいだろう。健闘を祈る。