うたうポリゴン

魔王K++(ケープラ)のポータル兼個人ブログ

安倍晋三は、政治家としては最後まで強運の持ち主だった。そして、死んでくれてありがとう

 山上徹也による銃撃事件について、私がブログでわざわざ書くことはあまりないと思っていたのだが。
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 安倍晋三という政治家の評価については、私は上記記事と意見を同じくするが、それは本題でないのでここでは触れない。それ以上に問題なのは安倍に限らず、脈々と続いた自民党(厳密には主流派である「清和会」)と統一教会の癒着。NHKやテレ朝は腰が引けているが、日テレ、特に『ミヤネ屋』は連日とてもいい報道をしている。

 以下のツイートに書いたが、


 既に、安倍の実弟岸信夫下村博文細田博之(もはやセクハラ疑惑どころではない)、二之湯智国家公安委員長といった大物政治家の名前が続々と出ており、今後もさらに増えるし、叩かれていく流れだろうと思われる。

 もし、あの銃撃事件で安倍晋三が一命を取り留めていたらどうだったか。退院までは自粛するかもしれないし多少の温度差はあれ、間違いなく同様に追及されていただろう。彼があの場で政治家として「横死」したのは不用意、マヌケにも見えるのだが、実は結果的に国民の同情を集め、すべての疑惑・瑕疵をなかったことにするスーパープレイだったという評価ができる。

 もちろん、政治家でなく個人としてはやりたいことは色々あったろう。引退して、奥さんと世界旅行に行きたいという話も報道ではあった。「映画を作りたい」という趣味もあったようだ。いち個人として、それらの無念さには同情する。
 だが、私にとって安倍晋三は一面識もない、公人である。多くの国民にとってもそのはずで、そんなことはあくまで雑談・余談レベルだ。だが、事件直後「ご冥福をお祈りします」というツイートがTLを支配した時、私は吐き気がした。ここまで、政治家=為政者と国民の距離を狂わせるほど安倍晋三は危険な政治家であったのかと。正直、侮っていた。自らの認識の甘さを認める。
 これは、彼個人の罪ではない。プーチンと同じで、任期が長い(それも自分が改正したルールで)というだけの絶大な権力者に親しみを感じてしまう愚民が悪いのだ。残念ながら、この時代にこの国で、彼のような人気者が政治家として長期間権力を握ることは想定外のエラーだった。少なくとも、議会制民主主義を守る上では、害悪だったのだ。
 
 なので、死んでくれてありがとう。と心から言いたい。むしろ上記ツイートの通り国葬からの美化が完結するだろうし、本人とっても悪い話ではあるまい。
 彼に子供がいなかったのが何よりである。後継者として絶大な支持を集めた可能性があるからだ。
 人間、何もかも完璧にはいかないもので、安倍晋三にとって嫡男という後継者がいなかったことが、この国の民主主義をかろうじて延命させた。今はただ、そのギリギリのラインでほっとしている。