2021年4-9月は暗黒の半年間だった。10月、緊急事態宣言（以下「キ宣」）が終わり、東京都民は平和な暮らしを取り戻した。自治体の放送が定時で鳴り、自粛の強要。戦時中はこんな感じだったんだな。
コロナ禍、2年目。治療薬が安定してくる来年いっぱいは続くことだろうが、最悪の時期は脱したと言えるのかもしれない。だが、つぶれた飲食店・観光業店は戻らないし、若者の失われた青春も、自殺した命も戻らないし、また生まれてくるはずだった命も先送りになったままだ。
ひどい時代だった、と後年（銀英伝的に言えば「後世の歴史家が」）振り返るのだろう。半年間、飲食店で酒を出してはいけない禁酒令・飲み会禁止令、居酒屋やカラオケ店が営業できない時期があったと。国家権力の恐ろしさを、今回国民は痛感した。
21世紀でも、野蛮人が運営する国家などこんなものなのだ。GoToのように政府が不公平・無用なバラマキをした結果この先は増税が待っているので、その意味でコロナ禍はあと5年10年続くとも言える。
今後飲食は「4人以下で」がスタンダードになり、大勢の宴会がオーケーになるのはまだまだ先になるだろうが、ひとまず国民は人権を回復した。
事実を整理すると、最近明らかになったのは
- 9月、陽性者が急に減少した理由は誰にもわからない
- 第6波が来るのか、どれくらいなのかは誰にもわからない
- 感染症の専門家はいても、新型コロナの専門家は一人もいない
- 人流（主に飲食）を制限してきたキ宣やこれまでの自粛ムードは、感染拡大とほぼ無関係だった
ということで、「専門家」の信用は地に落ちた。政府系やテレビによく出ている専門家を叩く記事が増えている。
news.yahoo.co.jp
この記事のコメント（リンク先はコメント）を見ても、国民は「専門家」への怒りが強い。逆に政治家はそれを利用し、専門家のせいにして逃げ回っているように見える。
だが、専門家を用いるのは政治家だし、尾身さんが反対していたオリンピックを政府は強行したし、意見を無視した部分もある。逆に医療専門家がワクチンパスポートを主張したら、本来、真っ先に政治家が蹴らないといけない。感染症対策というのは容易に全体主義に接続する。専門家は何が起きるか、弊害を知らない、政治的判断能力はないのだから。
jisin.jpjisin.jp
本人もやりたくてやったわけではないだろうが、いち専門家が総理大臣と二人で記者会見するなど、本来あり得ない。政治の無責任体質が本当に酷かった。
これらの記事が全面的に正しいかはともかく、「新コロ利権」はたしかにある。医療系に限らず一律補助金の飲食店は、小さい店ほどボロ儲けだった。補助金の不正受給もちらほらニュースになっているし、今後の社会問題として続く。
ワクチンについては情報が日々更新されるし、断定的なことはあまり言えないのだが、効果は半年くらい（インフルのワクチンは1シーズン持てば十分だが、新コロはそれが通用しない）で何度も打つリスクと手間は大きい。感染抑制効果はさほどない。基礎疾患持ちや高齢者は打った方がメリットが大きそう。それ以外の大人は自己判断で、子供はやめといた方がいいんじゃないの。ただし、打つ場合もモデルナはやめておけ。モデルナでアレルギー・基礎疾患なし30代男性が二人も死んでいる事実は重い。
新型コロナに関しては、
- 欧米人特にユダヤ人が弱く、アジア系特に日本人はなぜか強い
- 逆にワクチンは、日本人はモデルナに弱い
これらも原因は一切わかっていない。タミフル事件のように、欧米人でしかテストしてない薬など、日本人に合うかわからない。危ないのだ。そういう基本的な疑う姿勢がないと身を滅ぼす。
こういう情報がカオスな状況は、ボイトレオタクの経験で慣れていた。人生何が役立つかわからん。「科学的に正しい」というワードを盲信してはいけない。研究の進んでいない分野の「科学的に正しい」というのは「わかりません」と同義なのだということを、多くの人は知らない。ワクチンの一般論の科学的知見はあっても、新型コロナ自体がよくわかってない病気なのだから、ほぼ無意味だった。問題なのは、正直に「わかりません」と言えない科学者の態度と、それを正しいものとして報道するメディアだ。
極論を言えば、医療関係者というのは医学部で習ったことしか知らない。未知の病気・難病に対しては対症療法で右往左往するしかない。それは誰それが無能とかいうことではなく、仕方がないことだ。
結果論だが、無意味な自粛を強いた政治責任は重い。二度とキ宣のような愚策を許してはいけない。そして今回の医療関係者に限らず「科学的に正しい」を盲信するのはやめよう。この二つが今回私が主張したかったことである。
そして、自分たちのメンツや利権のためだけに「第6波が来てほしい専門家」の言うことを信用するのはもうやめよう。彼らはポジショントークしかできないのだから。まさに狼少年状態……。
