うたうポリゴン

魔王K++(ケープラ)のポータル兼個人ブログ

真の「ジェンダー学」不足、そしてボイトレ・発声科学には万能型の人材が求められる

 フェミニズム批判シリーズでもあるのだが、本題は別にある。過去記事はこの辺。
maoukpp.hatenablog.jpmaoukpp.hatenablog.jpmaoukpp.hatenablog.jpmaoukpp.hatenablog.jp
「人文学・社会科学vs自然科学」という概念をTwitterで見て「ボイトレ・発声って広義には医学、物理学だから自然科学なのか」とはっとした。ジェンダーバイアスについては社会科学も大いにからむので、まさに両刀使い、ボイストレーナーには両方の教養が必要なのだ。元々は文系が多いと思うが。
 今のポピュラー音楽では古いがそれでも合唱・声楽で根強い「男は裏声出すな、女は地声出すな」といった社会規範が、発声には大いに影響しているのだがあまりその辺を言及してる人は少ない。風地(@huuchi)さんくらいか。だからこそ、ボイトレ評論家の私がやっているわけだが。

 大卒のボイストレーナーなら、レッスンの場で、ミクロではそういう話もしてるかもしれない。しかし、「高音を出すためには裏声が重要です、なので裏声を鍛えましょう」レベルしか言えてないかもしれない。ましてブログなどで発信はしない。ネットの男女論など炎上リスクしかないし、ボイトレオタクは最初そこに興味もないからPVも伸びない。発声指導の現場で、ジェンダー観点は置き去りになっている。
 そもそも、まっとうなジェンダー研究とは以下のような、性差をそれぞれ考察したものだ。


 それが、ジェンダー研究は女性学=フェミニズムから発展した経緯があるもんだから、歪んでいる。彼女たちは本質的に運動家であり「女性差別を解消することが第一」で男性には興味がない。それどころか男性への加害を平気でやる、男性学を叩いて喜んでいるといったどうしようもなさがある。

 そもそも男性学フェミニズム=女性学の間借り状態なのが異常なのである。本来は「ジェンダー学」が親で、女性学と男性学は対等の兄弟のはず、それが女性学の子供扱いになっている。
 ボイトレ評論家を本業とする私が、フェミニズムを嫌悪し、決別するのは必然だった。すべてを家父長制・男性による抑圧にするイデオロギーありきの、公平・平等でないジェンダー研究は、私にとってゴミクズなのだ。
 前述の合唱の例では「女は地声出すな」は「男が女を抑圧している」というフェミニズムの正義(憎悪、部分的に妄想)と合致するが、では「男は裏声出すな」はどうなるのか。これは「男が男を(自傷行為的に)抑圧している」のだが、一切そこには興味がないのがフェミニズムだ。まさしく片手落ちであり、欠陥住宅なのがフェミニズムであり、そもそもの限界かもしれない。

 というわけで、これからもフェミニズムは批判するし、まともなジェンダー研究は応援し、拡散・発信していきたいと思う所存である。