うたうポリゴン

魔王K++(ケープラ)のポータル兼個人ブログ

「男らしさ」と「女らしさ」のマッチング市場の前に、フェミニズムや規範理論は完敗している

 この記事が出てから、にわかに男性学が話題になっている。私はこの筆者を全面支持するわけではないが、この記事に関しては、問題提起という点ではよくやったと評価している。
gendai.ismedia.jp

 某インセル系アルファツイッタラーが熱心に批判している「上昇婚志向」、あれは相手に望む年収は単なる択一アンケートの結果でしかなく、実際は親が言ってたり当時の年収をコピーしているだけで、今の平均年収などを理解していない無知な女性も多く、到底ガチの意見とは言えない(望む胸のサイズアンケートがあったら、男だって高い方を選ぶ)。なので、「高望み」を断罪するだけのアンフェは全くもって低次元であり、統計の恣意的オナニー解釈ばかりしているアホである。
 前置きが長いのは、単なるアンフェ、インセル擁護と思われたくないからだ。こういう議論が構造的にTwitterではできない。すぐ「女の敵!」とか言われるのでアホくさい。俺で女の敵の練習しろ。

 さて、婚活市場のような露骨な場でなくても、古来から恋愛市場は「男らしさ」と「女らしさ」のマッチングである。メスは強い、こんにちでは優秀なオスを探し、オスは美しいメスを求める。スマートな人類ぶっても、本質的に人間は何も変わってない。獣だ。
 なのでモテたいとか子孫を残したいと思ったら、現代社会では男は稼ぐしかないし、女は男に媚びるのがてっとりばやい。そこを男女平等にしようとしたのがフェミニズムだが、どんなに金があってもオバサンが若い男をひっかけるのは厳しいし、その根本には出産の問題がある。細木数子みたいなことを言うと、男女には歴然とした生物的な差がある。恋愛・結婚市場で構造的に男女を対等にするのは、無理なのだ。


 赤木さんのこのツイは鋭い。別ツイで「相手に求める年収が430万以上なら上昇婚志向だ」と言っている。つまり、ヒモ相手でもOKくらいな金持ちじゃないとフェミニズムは完遂できない(余談だが、現時点で無職のコムケイと結婚できる眞子さまフェミニスト的である)。「相手の年収なんて問わない、人間性が第一」というのは理論的には正しくても、実践でフェミニズムは破綻しているのだ。

 年収300万同士の純愛カップルが生まれるならそれは素晴らしい。理想だ。だが女だって、稼ぎのいい男がほしい。自分は専業主婦もしくはそれに近い楽な環境がいい。誰だってそう思う。私は、自己防衛的にそう考える女性を責めたくはない。同情する。


「有害な男らしさ」「マンスプレイニング」など、男性学では「男らしさ=男性性から降りるべき」論が多いし多くのフェミニストもそう主張するが、それで満足するのは一部の金と男に困ってないフェミニストだけである。一般女性はそうではない。このあたりのギャップは全くアカデミズムでは存在しないことになっており、世間でフェミニズムが女性からも支持されてない理由でもある。男も女も、既存のジェンダーロールに乗った方が「得」なのだから、構造的に相容れないのだ。
 男でそういう主張をする輩もいる。男にとって男性性を降りるとは、「尖っていた人間が、成功してから丸くなる=軟着陸する」ことなのであって、成功もしてない人間は降りられないし、降りても何も残らない。既にパートナーを得て、幸せなのだから、なんとでも言える。これ以上モテる必要もない。つまり、「アガリ」の人間のたわごとなのだ。

 結論だけアンフェ的になるが、フェミニズムは男叩きをするだけで溜飲を下げるのではなく、もっと女性に向かって、「上昇婚志向は止めろ」「自分で稼いで男を囲え」と主張するべきではないだろうか。

【4/13追記】上野千鶴子のような婚姻制度を否定するフェミニストもいるが、多数派とは言えない。学者に多い「私は結婚したので半端者のフェミニストです」という自虐ネタ、あれがもう矛盾を証明している。もっとも事実婚であろうが、同じことである。女性の完全な自立、それは男性パートナーをゲットしないこと。同居しないこと。究極的には恋愛をしないこと。
 そう、フェミニズムはアイドルのように恋愛禁止だったんだよ!! な、なんだってー!?