うたうポリゴン

魔王K++(ケープラ)のポータル兼個人ブログ

ロックマンシリーズ最新ツアーガイド2020

 ロックマンの世界へようこそ。今回は私がツアーガイドを務めます。ゲームの世界にコロナ不況などないのです。

 ロックマンシリーズとは長い付き合いだが実はプチニワカというか、リアルタイムでは2と3、飛んで8しかやってない。その後PS移植版(たしか2と3)のDLもPSPでやったが、ただセーブができるようになっただけで(仮想メモリーカードでこれがまた遅い)、プレイ中は問題ないが起動時のロード時間もありお世辞にも快適とは言えなかった。

 今はクラシックスコレクション(以下本文中ではCC)の1と2があり、それぞれ1-6、7-10が収録されている(リンク先公式)。便利な時代になったものだ。ただ注意点もあるので、その辺の解説をメインの記事にしたい。私がプレイしたのはSwitch版だがいろんなハードで出ている。

 シリーズ全体のいいレビュー記事があるので貼っておく。
denji-ch.hatenablog.com
 こちらは歴代特殊武器の横断レビュー。
rockmancapture.site

 今回CC1を全てクリア、CC2は9と10をクリア、8はリアルタイムでクリアまでやった、7もクリアはしてないがCC2でプレイ済み(後述)。最新の11も体験版はプレイ済み。プチニワカなので、シリーズの大半はここ2ヶ月くらいで一気に消化したことになる。 

ラシックスコレクション1と共通要素

 CC1はとにかくCCとしてのシステム・UIも快適で素晴らしい。そして快適すぎるリワインド機能。ぺこぱ風に「時を戻す」ロックマンは最強だ。1分くらいのプレイを戻せるので、セーブしなくてもボス戦などはほぼ頭からやり直せる(リワインド機能はSwitch版のみ)
 CC1と2の共通要素として、

  • サウンドモードがある
  • チャレンジモードがある(【8/29追記】後述)
  • CCのセーブはゲーム中どこでもできる。枠は各作品ごとに一つだけ

 という仕様になっている。BGMの評価が高いロックマンシリーズにおいて、全曲入りサウンドモードはとてもいい。ワイリーステージやエンディングなどはすぐに聴けないので。ゲームを一切やらなくても、これだけでも買う価値があると言っても過言ではない。
 1-6を最新ハードでプレイできる喜びは大きいし、リワインド機能が快適すぎるので、過去の移植版をやった人にもCC1は文句なくおすすめできる。これはゲームの世界遺産だ、買え買え。

 1-6の攻略情報はこちらがおすすめ。
www.pluto-dm.com

ラシックスコレクション2

 こちらの方が新しいのだが、CCとしてのシステム・UIがいまいち。対応ハードが変わったせいか、まずボタンの使い方も違う(3DSが対象外になったので、ZRZLボタンも使用する)。CC1と2で統一感がないのはマイナスポイントだ。

  • ゲーム内容とは関係ないが、1とくらべて容量が異常にでかい(CC1:377MB CC2:3.2GB)
  • CC2のみ、防御力2倍モードがある(TOPで設定するので、全作品に適用される)
  • 9と10のチャレンジモードはCC2のものと、オリジナルに搭載されていたもの(おそらくDLC)がそれぞれある
  • リワインド機能がない。収録作品の元ハードがまちまちで、技術的な問題?

 リワインドなしはまだ仕方ないと思えるが、以下がひどい。

  • セーブ&ロードがいちいち確認ダイアログが出てうっとうしい。スタンバイから戻る時もCCのオプション画面が出てうっとうしい

 重要なのが、

  • CCのセーブがロード時に固定ポジション(復活ポイント)に戻される

 なのでハードな戦いを強いられる。それでも普通にプレイするよりは楽だが(ロードすれば残機を失わないので、残機切れで頭からやり直しはない)。
 8以降は元々あったゲーム内のセーブもある。ただわざわざこちらを使う必要性はない。
 9と10はゲーム内に難易度設定機能があるが、EASYは10のみ。

 9と10の攻略情報はこちらがおすすめ。
適当なゲーム攻略とメモ - twinkle sky-

 CC2はシステム周りは大きく不満があるが、9と10の内容には満足している。ロックマンといえば杜撰・適当すぎるストーリーだが、この二作はそこもちゃんとしている。
 どこでもロードできないと知った時は「やっちまった」と思ったが、9と10を終えてみれば買ってよかった。CC1も正直5と6は音楽含めて微妙だし8も主題歌&OPアニメ以外記憶に残ってない。9で見事に原点回帰してくれた。ただ難易度は高いので、10を先にやった方がいい(後述)。

 9と10のオリジナルをやった人がCC2を買う意味があるかは微妙。防御力2倍モードとロード機能による難易度低減、挫折者にはいいがクリアした人にとっては。せいぜいチャレンジモードが追加されてる(【8/29追記】後述)くらいなので、7と8をやりたければどうぞという感じ(【8/1追記】ただし、7は全くオススメできない。後述)。オリジナルはハードが一世代古いし、最新ハードでやれるメリットはもちろんある。

おすすめルートと9&10レビュー

 攻略サイトには各作品の8ボス攻略おすすめルートが載っているが、そうではなく作品間のおすすめルートである。もちろん好きな順番でいいのだが、参考までに。
CC1(1-6)
【システム変遷重視】
2→3→4→5→6→1
【難易度重視】
5→6→4→3→2→1

 1は鬼ムズなので、最後にしよう。リワインド機能があるとはいえ、間違っても最初に手を出してはいけない。シリーズを連続でやっていると腕も上がっていくので、2ー6を終えた後ならちょうどいい難易度とも言える。まさにシリーズとしてのラスボス…。
 難易度は5と6が一番簡単なので、自信がない人は5からやるといい。

CC2(7-10)
【レトロ重視】
10→9→7→8
【難易度重視】
7→8→10→9

 9→10とやったが9は難しい上、ゲーム内でネジで買える即死回避アイテムの価格が高い。ずっとボンビー生活である(クリアデータを引き継いでやっとそこそこ余裕が出る)。10では改善され買いやすくなった。アイテムを貯めておけばワイリーステージが楽になる。
 ただ、難しくはあったがゲームとしては10より9の方が面白かった。前述の特殊武器ランキング記事でも9はランクインしている武器が多いが、とにかく派手で高性能なのだ。一方10の特殊武器は使いづらい、当てづらいので弱点であってもバスター(またはトリプルブレード)でいいやというケースが少なくない。トリプルブレードだけは使いやすいがバランスが悪いというか、2のメタルブレードのようにこれ一択になってしまうので飽きる。
 10では即死系が楽になっているが被弾が厳しくなっており、体力切れが多い。なのでCC2の防御力2倍でちょうどいい難易度となる。逆に9は防御力2倍は8ボスまでなら不要、それでもワイリーステージはつらいからい。とはいえいざとなればE缶もあるし、ワガママを言うと防御力1.5倍がちょうどよかったなあ…。10はワイリーステージボスもそこまで強くない。防御力2倍なら弱点武器を使わず、攻撃が当たらない場合を除いてバスター縛りでちょうどいい。

【9/19追記】ブルース・フォルテモードをやってみた

 10のフォルテと9のブルースをクリアした。バスター撃ち分けとダッシュができるフォルテは新感覚で楽しい(10限定)。特に真上を攻撃できる特殊武器はないので、バスターが活躍する。飛距離の伸びるダッシュジャンプ、ゴスペル合体による飛行移動もあり、ステージ攻略はむしろロックマンより楽である。ストーリーも一応あるのが嬉しい(10はブルースも同様)。

 その点、ダメージ2倍&ノックバック距離が長いブルースは茨の道。9の場合はノックバック→落下死亡の頻度もひどい。お前は電脳戦機バーチャロン(初代)のバイパーIIか。ある意味で新感覚、マリオや魔界村をやっている感覚で、体力ゲージは逆に気にせず「3回攻撃くらったら死亡」という覚悟でプレイしていた。
 スライディングによる回避はメリットだが、ジャンプ中の盾は弾に対して無敵というわけではなく上半身(正面からの弾)だけなので心許ない。さらに私は初回プレイを防御力2倍でやっていたので、ダメージ4倍である。ギャップがひどい。。チャージショットを狙っていく立ち回りは4ー8の時と同じで、スライディングと合わせてボス戦は戦いやすい面もある。
 チャレンジで練習してから臨んだので、ボスはまあ弱点武器さえあれば倒せる(チャレンジで9のラスボスだけは無理だったが、本編ならE缶がある)。ただそのぶん、武器エネルギーは万全にしておく必要がある。9の場合ジュエルサテライトで虐殺できる「補給ポイント」で体力、武器を回復しよう。回復したら中断セーブ、これにより死んでロードで復活ポイントまで戻っても残機は減らず、武器エネルギーは回復したままになる。
 それにしても、CCの中断セーブがなかったら絶対にクリアできてなかった……。これがあってちょうどいい難易度で、結果的に神ゲーとなった。残機制は廃止で良いのでは?

今後のシリーズ予想とまとめ

 10は売上を見る限り、9ほどの評価は得られなかった(同じ手法、レトロ2回目でインパクトが弱いのもあっただろうが)。それもあって11はリニューアルしたのだと思う。11は体験版だけやった。難易度設定も4段階あり、悪くない。8ボスの1ステージが長くなりすぎな点(体験版の1ステージのみだが)は気になった。

【9/19追記】11にはDLCでもブルース・フォルテモードがないのが残念

「モードがない」というより、本編でも一切登場しないらしい。11ではロックマンがスライディング&チャージができるのでブルースは差別化が難しいが、ジャンプ盾とダメージ2倍だけでもファンは嬉しい。盾で任意のタイミングでガード、は強すぎるか。
 その他、11の全体的な評価はこちらに詳しい。8ボスステージは長くなったがワイリーステージ後半は短いらしいので、ボリュームは前半に偏り気味。
w.atwiki.jp

 11のスタイルで続編が出るのか、また別の造りになるのかわからないが、今後もおそらくレトロもたまに出すスタイルで、混在していくのではなかろうか。個人的にはレトロスタイルが好みなので、また出してほしい(8の時も思ったが、11は声優うんぬんではなくボイス自体がどうも違和感)。

 こちらの記事のシリーズランキングは私も納得。9と2と3が歴代ベスト3に入るだろう。9はやり込んではいないし思い出補正もあるので、9vs2と3の評価は正確にはできないが…。
jp.ign.com
 やはり4-8のチャージショットはいらなかったのでは(11では復活)。特殊武器が空気になってしまうし、チャージ音がうるさくてプレイ中はBGMも耳に残らなくなってしまう(公平を期すため4-6のBGMはサウンドモードで聴いた)。まあ嫌なら封印すればいいのだが、ザコ貫通撃破が爽快ではありこれはこれで中毒性が高いのが困ったものだ。
 前述のように、9と10ではブルースを使うとスライディングとチャージショットが使える棲み分けになっている。最初からこれでよかったのだ。どうしても導入するなら、チャージショットは乱発はできないように時間制限があった方がいいと思う。

【8/1追記】未体験の7をやってみた(前半4ボスのみ)

 なぜクリアしてから追記しないのかというと、クリアする気がなくなったからである。8と7はランキング記事で伊達にワースト2を飾ってない。改めて完全同意だ。まず6で微妙だったそれまでのアクション性を否定するようなラッシュとの合体システムを、さらに進化させてしまったのがよくない(8で廃止される)。ロックバスターの発射音と命中時の音に全く爽快感がない(これは8と11にも言える)。
 何より致命的なのが画面比で巨大化したロックマン。画面が狭い。遠くの敵が見えない、攻撃できない。この太いハシゴは一体なんだ。結果操作性、距離感と動きもだいぶ変わってしまい、別のゲームをやっているよう。これはアクションゲームとして致命的。8も違和感はあるが、7にくらべればずっとマシ。歴代で最も迷走したのが7と言えよう。

余談1:ロックマンはなぜ前作までの武器を所持しないのか

 毎度おなじみだが、疑問に思った人は多いだろう。ゲームだから? ご都合主義?
 実はこれに対する仮説というか一応の説明はできる。それは、次作品までの時系列の1年から数年くらいの期間で、ロックマン自体が進化しているから。
 表面的に、ロックマンも敵もゲーム上は何も変わっていないように見えるが、これはあくまでそう表現されているだけ。未来社会である。技術革新は目覚ましい。双方ともに進化している。
 たとえば2のメタルブレードを3に持っていこうとしても、しょぼい火力しかない。あるいは弾かれる。また、規格が変わって3のロックマンでは使用できない可能性もある。当時は扱えた燃料が規制で入手できなくなってるかもしれない。

 なので、仮に使用できるとしても使い物にならないから、前作までの武器はDr.ライトの判断でボツにしているのである。ワイリーの方がアップデートし、それをもらえれば別だが。同時に持てる武器数に制限があるのかもしれない。ともかく科学者の判断があって、今日もロックマンは丸腰スタートするのだ。

余談2:歴代で好きな武器

 出ました歴代武器ランキング、合コンで盛り上がるやつですね! 『アメトーーク!』でも『ロックマン芸人』回で特殊武器ドラフト会議やってたやつですね!(捏造などの異論は認めない)。
 各作品の武器は前述の特殊武器ランキング記事に詳しい。語り出すとキリがないので今回二つだけ挙げると、どちらも3。ビジュアル的にはジェミニレーザー、機能的にはマグネットミサイル。どうでもいいが「ジェミニ」は「分身」でしかなく、武器の特色である反射とは全く関係がないところが素敵なネーミング。

 ジェミニレーザーは10で後継というか、リバウンドストライカーというボール型の反射武器が。こちらは斜め上と下にも撃てて完全に上位互換だが、欠点は武器がポヨンポヨンしてて、全くカッコよくないこと。ジェミニレーザーも撃ち分けできればよかったのに…。
 マグネットミサイルは追尾性能はたしかに後発に劣るのだが、弾が大きく速いので当たりやすい。音も撃ってて気持ちがいい。2連射できて威力も高い。燃費が悪くすぐになくなってしまう儚さもまた魅力。
 画像がなかったので、最後にU字磁石ではなく、マグネットミサイルのイラストです。
f:id:maoukpp:20200730173152p:plain

8/29追記:チャレンジモード・スペシャルステージの評価

 CC1と2のチャレンジ、バラバラのステージ部分をこなしてワープしていくリミックスステージは楽しい。不満点は、せっかくいくつか種類がある(シリーズ横断のものもある)のに同じ部分が使われすぎ。1のガッツマンステージのゴンドラはもういいよ。
 タイムアタックになっていて、初期設定の制限時間(リミックスステージの場合でだいたい10分くらい)を超えると「クリア」にならない。多少のミスは許されるが、この「クリア」がCC1の場合後続の開放条件になっていて、これが難易度的におかしい。一番難しい1から始まるので、これをいくつかクリアしないと先に進めないという。。
 基本的に「クリアできればいい」派だが、2と3の8ボスラッシュはのめり込んでしまった。TOP20に入れたので満足。3の8ボスは公式(youtube)にお手本動画が載っている。
www.capcom.co.jp

 ロックマン9と10スペシャルステージは、CC2ではなくオリジナルのタイムアタックの中にある。難易度的には9のスペシャルステージが一番難しい。10のスペシャルステージ1ー3の『ロックマンワールド』シリーズ3ボスステージはおすすめ。残機は全て0、一度死んだら頭からやり直しと厳しいが(何度も死んでやっとクリアできた。CCでは今まで楽をしてきたが、これぞロックマンの醍醐味である)。
 10の3ボスはエンカー→パンク→バラード→エンカーという弱点だが、ボスの強さ・ステージの難易度的にも順番にやるのがいい。パンクとバラードステージはE缶もあるしボスまで行ければなんとかなる(初見は死ぬ)。エンカーはボス前の無限湧きドリルを虐殺し体力回復してボスに臨もう。
 10にはさらに『風来のシレン』のフェイの問題みたいな例題を解いていくチャレンジ(CC2のものは「エクストラチャレンジ」)があり楽しい。特殊武器系は、1-9の武器でもやりたい。

 CC1はタイムアタック結果のランキングも順位数千から表示されるし、自分以外のリプレイ動画も見れるので勉強になる。時期で削除されてるのか他ハード版との共用のせいか、エラーで再生できない動画も多いが。ちなみにタイムアタックの順位から、5と6のプレイ人口の少なさがわかったりする。。
 一方CC2はランキングが200位まで、かつ自分のリプレイしか見れない残念仕様。ブルース、フォルテ(10のみ)版が増えたことで数だけは多いが、リミックスステージの楽しさもイマイチ。CC1とCC2のデキの差が、ここにもはっきり現れている。前述のようにCC2は、9と10のオリジナルをDLCも購入してやり込んだ人には微妙である。

 チャレンジ系はやらずに終わると思っていたが、まさかのどハマり。昔の血が騒ぐというか、童心・ゲーマーに返ることができた。ロックマンシリーズには感謝しかない。