Togetterにまとめたりしてましたが、改めてこのテーマで思うところを書いてみます。最近私はこっち系のツイートばかりで、変節したとお嘆きの方がいるかもしれません。前々からこれは強く思っていて、本業(ボイトレ評論家)があるから自重していただけだったのです。
今回、この記事の続きと言えば続きです。
maoukpp.hatenablog.jp どちらかというとネットから距離を置いていた私が、Twitterを始めたのは2015年10月でした。本格的にやり出したのは2016年からとして、カルチャーショックを受けました。マツコ風に「なんだこれは!」と怒りのリアクションです。
なんでこんなレベルの低い社会評論が流行っているんだと。本・活字を読まない若者が増えているんだろうか。Twitterでバズるネタツイのクオリティはたしかに高いと思います。しかし社会評論系は…なんだこの差はと。
アルファと呼ばれる人気アカウントをいくつかフォローしてみて、大メジャーである恋愛系や就活・ビジネス系を除くとウケる社会評論には傾向があり、時代の潮流があるとわかりました。それが弱者コンテンツ。
非モテ男、メンヘラ、発達障害、毒親育ち、氷河期・リーマンショック世代…この層に媚びとけばネットではウケる
一口に弱者コンテンツと言っても、まともなライフハック的取り組みもあるのでそこは一概にダメというわけでもないです。これは程度問題そして相手次第ではあり、短期的に明日にも自殺してしまうような人には救いになるでしょう。しかし、毎日ネットで延々とこんな言説を読んでいる人のほとんどはそんな深刻な状態ではない。就活やブラック企業を叩くことは正しくても、行き過ぎると変なことになる。長期的には弱者を甘やかし、弱者を再生産しているだけで社会のためになりません。国を乱す邪教と言っていい。
人間は誰でも、自分にとって心地いい意見を支持する。暴論でも居酒屋でガキ大将的リーダーが支持されるくらいなら可愛いものだったでしょう。それが弱者コンテンツの中毒性の高さ+Twitter拡散文化が悪魔の組み合わせとなり、えらいことになってしまった。
中でもひどいのが、「インターネットアンチフェミ」です。こちらにもまとめましたが概要は以下です。togetter.com
どれも自らを被差別待遇=弱者だとし、もっと優遇されるべきという考え。基本的に低年収階層(論者は代弁者としてそのスタンスを取る)。
- ゆるふわ系 オタク系・非モテ社会評論を主体とするが、根本が差別的で身勝手なので建設的なことは言えず具体論になると破綻する。弱者男性、キモカネ(後述)論者と一般的には呼ばれる。
- ネトウヨ系 2000年代のネトウヨを源流とする。もともと差別主義者なので、攻撃対象が女性になっただけ(中にはまともな右派の人もいるが、女性政治家、女性記者などが出てくるとその女性蔑視の党派性から逃れられない)。
- 表現規制反対系 主に同人オタク。表現規制反対と言いつつ、男向けエロや萌え絵の自由にしか興味がない。「表現の自由戦士」とも呼ばれる。過激派は差別・ヘイトスピーチの自由を(実質的に)主張する。
この論者が何を考えて身勝手な主張をくり返しているのかは知りません。ネットでウケるうちに気持ちよくなって、依存していっただけだと思いますが。論者にはどうも恋愛も就活もうまくいかなかった高学歴男が多い。
つまり、論者にとっても麻薬なんですねこれ。もともとネットには同好の士が集まるのですが、相互依存の結果でありネット時代の「言論の自由」の課題と言えます。
非モテで年収も低い「弱者男性」に媚びたインターネットアンチフェミには、5つの罪があります。
- 社会不安を煽るだけで非生産的、さらなる社会不適合者を生む
- 男女間の対立を煽り、分断している
- 階層間の対立を煽り、分断している(強者の反感を買い、余計に支援なんかしてやるかとなる)
- 支持者はますます勉強や仕事をがんばらなくなり、弱者を再生産する
- 排他的、身勝手な思想を醸成し反社会的(支持者の中には「第二の秋葉原事件が起こるぞ」「オウムのようなカルトにハマるぞ」などの脅し文句がよく見られる)
当たり前ながら、こんな言説をネットの外から叱ってくれる大人はいません。ネットの中で批判していくしかないですが、まあ少数派ですし中毒患者は聞く耳持ちませんね。それでもレジスタンス運動はやっていきたいと思います。目に見えないネット麻薬の危険性を伝えたい。
彼らの多くはリアルで行動する度胸はないと思いますが、一部リアルに侵食する動きもあり、ちょっとやばいなと思ってます。杞憂に終われば、いいんですけどね。
anond.hatelabo.jp 私が書いたものではないですが、上記の記事も問題点が整理されていておすすめです。
キモカネ(キモくてカネのないオッサン=KKO)論、キモカネというワードは最近ながらネットではどうも10年くらい前から存在したようです。
対になる存在であるブスカネ(ブスでカネのないオバサン)のことは全く触れられてないので、実に男女不平等だと思いますね。というより「若いイケメンをよこせ」なんてアホなことを、不遇な状況にある女性は言わないんですよ。人として終わっている思想ですね。
残念ながら現状「愚者の楽園」になってしまっているインターネッツ。何かに似ていると思ったら、Twitterでの政治・社会評論はカラオケ板の発声・ボイトレと全く同じ構造です。反知性主義が拡散しやすい環境とどう戦うか、これからの人類の課題でしょう。 https://t.co/mc3wrl5o2d
— ケープラ楽団 (@maoukpp) 2017年5月6日
キモカネ擁護論がやかましいインターネッツですが、真の弱者はブスでカネのないオバサンですよね。なかなかタブーなこと言いました。
— ケープラ楽団 (@maoukpp) 2017年5月24日
なぜか少子化・非婚問題に熱心な社会評論家()サンは、キモカネとブスカネのマッチングサイトでも作って頑張ればいいんじゃないかな。
— ケープラ楽団 (@maoukpp) 2017年5月26日
【9/23追記】以下のツイ、これまた弱者ウケする言説、恐ろしいインターネット共産主義が流行っているようですね。頭脳や文章力という点で言えば、勝者の自分たちにそのまま返ってくることに論者たちは気づいてないようです。いや、彼らもバカではないのでそんなことはわかった上でのポジショントークなんでしょう。
毎度バカバカしい自由競争の勝者を差別だとするテラケイ共産主義。Twitterでフォロワー数やファボRT数に差がつくのも差別なので、今すぐ垢消ししてインターネットの差別を解消してください。 https://t.co/HtW7YOcFzD
— ケープラ楽団 (@maoukpp) 2017年9月17日
【2018/2/5 追記】最初にTogetterで分類した当時はそこまで過激ではなく、ポエム的な内容が多かったので「ゆるふわ系」としたのですがどんどんエスカレートし、今や「あてがえ系」とか「キモカネ系」の方が適切なネーミングになってしまいました。この1年強だけでも、インターネット言論が先鋭化・蛸壺化し狂っていく様をまざまざと見せつけられた気がします…。
この記事の続編がこちらになります。maoukpp.hatenablog.jp