うたうポリゴン

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新生活にA5リングノート最強説

 新生活という季節物の記事を、書こうとしていたら9日(それもギリギリ)になってしまいました…新学期ですらギリギリというかもう始まっているというのに。
 今回は手書きノートの話です。IT時代でも、やはり1冊は必要ですよね。
 社会人は学生の授業ノートよりも、メモを取る能力が必要です。くそまじめに左上端から書くのではなく、余白を持たせて重要そうなキーワードなどをメモっておくと、その後の話の展開次第でどうにでもなるのでおすすめです。

 さてみなさん、メモ帳やノートはどうしてます? 学生の時私はルーズリーフ一択でした。社会人になるとヘビーに多ジャンルのノートを取ることはないので、そこまでは不要でしょう。
 会社、職場で支給されるB5キャンパスノートをそのまま使う? 最初は私もそうでした(支給される場合は)。では自分で選ぶ場合はどうするか。

  • メモ長+ノート or スケジュール手帳+ノート

→1冊にしたほうが楽じゃないですか。一般的な手帳やメモ帳って小さくてあまり書けないんですよね…。

  • 大きめの手帳を使う

→ヘビーに使うならアリですが、1年で終わってしまうのがもったいない。

 職場のデスクはPCなどでスペースがない場合があるので、B5よりA5のほうがいい。そして、リングノートのほうが折りたためてさらに場所を取らない。机がない場所、狭い場所という局面でもメモを取りやすい。
www.e-maruman.co.jp

 私はこのマルマンのセプトクルールを、もう2年以上愛用してます。職場用とプライベート用に2冊持ってます。値段が高めなものの長持ちするのでオトナの男にはこれくらい…と思ったら2017年リニューアルされてました。これならコスパも十分です。
 別にこの製品でなくてもなんでもいいんですが、メリットは80枚と多いこと、ミシン目が入っていて切り離せることです。表紙は紙よりプラのほうが丈夫だし防水になるので安心ですね。

 というわけで、社会人には量もそこそこ書け、持ち運びもしやすいA5リングノート最強説を取りたいです。異論は認めますw
 

大きな箱より小さな箱に幸せはあるらしい?

 今回はスマホの話。わたくしスマホSIMフリーの1年間ファーウェイのGR5を愛用していて、なんの不満もありませんでした。値段は当時で3万円台で安めながら5.5インチ画面で指紋センサー付き、バッテリー3000mAと大きく一般的にも評価は高かったです。以前から2年以上、スマホ+キャリアガラケーの2台持ちを続けてました。
 そんな私がiPhoneSEを買って2週間くらいになります。音楽プレーヤー兼通話メインの運用、ウォークマンガラケーをiPhoneSEに置き換えた格好に。ちょうどauではガラケーからの機種変更で優遇措置もあったので。オネエもといジェンダーフリーなので、ローズゴールド64GB。キャリアでのスマホ契約はLTEになってから初、当然高く付き…まあキャリア批判は今回はやめときましょう。
 この機種も発売から1年、いつか買うつもりで手に入らなくなったら嫌だなというのもあってこのタイミングです。さて、この小さい端末のメリットですが、

  • ガラケー並のサイズ感で持ちやすく、満員電車などに強い
  • 通話端末としては軽くて申し分なし
  • 充電が早い
  • 通知が異様に早い

 充電に関しては意外なことにこれが快適。私の場合、GR5との比較なので3000mAと1624mA。約2倍ということで、つまり充電時間も2倍。さっと充電できるのは快適。
 バッテリー持ちもWi-Fiを使わなければ3日くらい持ち、ガラケー並とはいかないが十分。私の場合メインの用事はGR5で済ますので、ほとんど使わないことが大きい。これが無駄なようで実に便利。ガラケーの時と違って、いざとなれば最低限のことはiPhoneSEだけでできるのがいい。
 スクリーンキーなしの画面4インチは、まさに何をやるにもギリギリの大きさ。大画面iPhoneとの比較ですが、サイズ感の比較について詳しくはこの記事をどうぞ。
【レビュー】iPhone SEを3日使ってわかった15のこと〜片手iPhoneとして、6s Plusと徹底比較〜 | 部長ナビのページ

 今ひとつ綺麗に撮れなかったですが、私のほうでも比較画像を。ちょうどスマホの出始めから今で、ここまでサイズが大きくなったという比較でもある。
 ライブドアニュースの見出し画面。表示行はなんと同じ(本文では当然差が出る)。
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 お次はTwitter公式、文字サイズはどちらも最小で、GR5のほうはまだ余裕がある。
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 最後に通知の件は、SEどうこうよりiOSの話。実は人生初iPhoneで、これまでiPod touchiPadは使ったことがあったがとっくにiOSバージョンアップが止まり全く使っていなかったのでした…。驚いたのはとにかくメールやTwitterの通知が早い。早すぎる。iPhone使いはこれが当たり前なのか…カルチャーショック。

そして、最強のnana端末として

 iPhoneSEはポケモンGOなどゲーム専用機として優秀という評価があります。ゲームによりますが画面端までの操作がしやすい、長時間操作しても疲れにくいという理由からです。元々アプリの安定性はiOSに分があるので動画エンコードなどのベンチマーク勝負でなければiPhoneシリーズが強いのですが、中でもSEがいいと。
 で、nanaですが使ってみてびっくりしました。圧倒的です。録音もやるなら、絶対にiOS版を使った方がいい。Android版はよくフリーズするし、録音の際自分の声が聞こえない。
 iPhoneでの比較するとまず有線イヤホンが使えない7は論外です。録音時は特にですが、大画面であるメリットもあまりありません。手持ちで録音するなら、小さい方がいい。細かいことのようでカメラの出っ張りがないので、テーブルに置いて録音する場合は安定感もある。以上から、現時点ではiPhoneSEが最強nana端末の認定をいたします。

 この記事のタイトルは有名ボカロ曲から拝借しただけで、私の場合結論としては「大きな箱小さな箱」で幸せになれましたということに…欲張りか。iOSAndroidの2台持ちとは、ガジェットオタクみたいになってしまった…。

実家が太いことはいけないことでしょうか?

 いや、もちろん答えは決まっています。ガチで「はい」なんて答える差別主義者は今すぐブラウザを閉じてください。そんなことはわかった上で、このタイトルなんです。
 Twitterから生まれたらしいこの言葉、悪魔的にキャッチーですよね。ここ1年くらい(私がTwitter始める前からか?)とても流行っていて、聞かない日がない。
(追記:調査の結果、初出は2012年4月のこれです。https://twitter.com/yuuraku/status/194259113042124800
 本来の「金持ち」だとスネ夫的な大金持ちのイメージで、これはそうそういるものじゃない。ちょい裕福、小金持ちの人を攻撃したいという弱者の欲求に、見事に応えてしまっています。手軽に小金持ちをディスって溜飲を下げる、完璧なまでのルサンチマンワード。
 ワードが流行ると当然ながら劣化派生というか、雑なマウンティングをする人が出てきます。「仕送り13万」の一件なんて記憶に新しいところです。これは世代間でもギャップがあり、日本という国がそれだけ貧しくなってしまった部分もあるでしょう。ネットで声のでかい人間が、騒いでいるだけにも見えますが。


 このツイは冗談ですが、ずっとこの調子ならこんな若者も出てくるかもしれないというホラーですね。

 元々は、家が裕福で世間知らず・苦労知らずの若者が「努力すれば夢は叶う」みたいな綺麗事や偉そうなことを言った時にカウンターをぶつけるワードだったんでしょう。それがだんだん雑になり、何を成し遂げても「実家が太いからや!」で一蹴する今の風潮はいかがなものかとオッサンは思うのです。
 芸術や学問に打ち込む人なんてほとんど皆実家が太いでしょうに。そんなことはわかっていて、弱者の皆さんは一流のプロや歴史上の偉人は攻撃しないんですよね。ただ、身近にいる小金持ちが憎い…これは単なる差別です。

もう一度聞きます。実家が太いことはいけないことでしょうか?

 そもそも、彼らは本当に苦労知らずなのでしょうか。弱者の住む世界という意味での世間は知らなくても、苦労の方はどうか。
 いい家に生まれることはプレッシャーがきつかったりします。エリート学校では内部競争のレベルが高いです。高学歴系の毒親だっていますし家庭内に問題がある家もあるでしょう。衣食住には困ってなくても、彼らには別の悩みや苦しみがあるのですがそんなことは弱者にはさっぱり理解されません。俺たちの方が苦労・努力していると思いたいわけですがさて実態は…。

 今の時代、お金のない弱者ほどネットに依存する傾向があり、特に今はスマホ一つで完結してしまうのでより拍車がかかってます。そこで、弱者ウケする言説が流行るのですね。たちの悪いブロガーやライターは、ファッションで弱者属性を乗せたがります(ゲスい)。この弱者「票田」はとても大きく、かつ支持を得るのも容易なため戦略的にここを狙う気持ちもわからんではありません。ネットそれ自体でお金を取るわけでもないので、まさに格好のターゲット。


 この「弱者コンテンツ」の流行は私もTwitter始めてびっくりしてその後何度か批判していますが、長くなるので今回はやめときます。ともかく、「実家が太いだけマウント」はその一種になってしまっている。
 東京に生まれ、全て親の金でぬくぬくと大学まで行った私は今で言うと「実家が太い」ということになるんでしょう。私がもし今大学生ツイッタラーなら、不用意なことを言って炎上していたかも。

 誰でも庶民が苦労して成功したストーリーが好きで、金持ちは悪役と相場が決まってます。しかし残念ながら、現実は逆なんですよね。私も自分のこととしてよく実感しますが、育ちの悪さが出てしまうんです。自分が弱者と自覚することまではいい。が、「強者には何を言ってもいい」という逆の選民思想があるとしたら、それはとても有害なので捨てるべきです。

 まとまりがなくなってきたので、最後に。小金持ちをディスってもあなたの生活は1ミリもよくならないので、もっと楽しいことをしよう。すべての他人と仲良くする必要はないが、無用の争いは避けてなるべく共存しよう。f:id:maoukpp:20170325193559j:plain

10年以上前の就活落ちこぼれが、いま思うこと


 これからシーズンなので思うところを書いてみます。落ちこぼれの敗者の弁だからこそ、役に立つ部分もあるかなと。
 …就活。嫌ですよねえ。基本、楽しくないですよね。後半はだんだんゲーム感覚になって楽しめる部分もあるんですがそれは単なる順応であり、本来いいものじゃないです。
 だがしかーし! 現実問題大学生から社会に出るにはこのしょうもないゲームをやるしかないのです。この戦いから逃げてしまった人間の方が、私が知る限りその後やばいことになってます。なので、とにかく戦って負けろ。逃げるな。という後ろ向きなエールを送りたいです。こうやってブログのネタにできるのだから、人生役に立たない経験などないのです。
 私の就活は、もう10年以上前なんですね。細かい話はまたの機会にしますが、とにかくダメダメでした。なんとか内定もらえた会社は、恩知らずにもすぐ辞めました。ただそれでも、あの時逃げずに戦ったことは無駄じゃなかった。就活の時期でしか得られない経験というのは、たしかにある。これは美化でも正当化でもなく確信しています。

 さて、就活負け組エリートの私が実践的なアドバイスできることは何一つないので、切り口を変えてメンタル、マインドセットの話だけを今回はします。就活を楽しむにはどうしたらいいのか。

  1. 仕事だと思う。時給2000円もらえるバイトだと仮定する
  2. ゲーム、RPGだと思う。いろんな業界・会社の人間と会話をする機会はそうそうない

 これです。まず1.ですが「仕事だから仕方がない」という割り切り、社会人には大事です。仕事は楽しいことばかりじゃないので。就活も、その心意気で臨みましょう。無償なのでやってられないですが、そこはバイトと仮定し、自分を騙す。そうすればメンタルを保てるというもの。
 2.ですが貴重な機会でもあるのです。大人、オッサンと会話しても基本楽しくないですが、相手をすごい人だと仮定し、記者として取材で会っていると思えばいい。そしてグループ面談などでは、他大学の学生と多少なりとも会話する機会も。これを、楽しんでしまえばいい。待合室などで、話しかけてみるのもいいですね。案外同じ立場なので仲良くなれる可能性もあります。もしかしたら異性と素敵な出会いがあるかも! という不純な動機を持つのもオススメです。

 もちろん、既に自分の一生の仕事、キャリアについて明確なビジョンがあり就活などする必要がないのならそれはそれです。ですが一般論として、この就活を通して新卒で社会には出ておくべきです。保険というより、人生経験のためです。

 少し先の話になりますが、夏を過ぎても採用はやってるので、焦らずにじっくりとですね。周りの同級生などどうでもいいんですよ、卒業したら疎遠になるだけなので。
 内定がある状態でも浮気は悪いことじゃないです。誓約書的なものを書かされたりしますが、法的根拠はないので気にしなくていいです。向こうだって、いざとなれば一方的に内定取消なんて荒技を使ってくるのでお互い様です。
 とりあえず内定先に身を委ね、残りの学生生活をエンジョイするのもいいです。入社前に真面目に資格の勉強などしておくのもいいです。すべては自分次第、人生はあなたのもの。社会人すなわち、最高に面白いゲームがこれから始まるのです。

 最後に。長く苦しい戦いですが、ご武運を。

水鏡推理を6巻まで読んだので一気レビューしてみる

水鏡推理とは

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(画像は公式サイト松岡圭祐の新作ミステリ『水鏡推理』の魅力解剖|講談社文庫より)
 文科省の事務官(ノンキャリ=一般職)水鏡(みかがみ)瑞希が活躍するお話。この作者の小説は初めてですが、女性主人公ものミステリ小説がとにかく得意なよう。若干ラノベっぽいがエンタメ作家として十分な実力があり、ミステリとしても不足はなくおもしろい。最新刊の6巻は今年2月に出たばかりで、去年12月、旅行の移動中にと偶然手に取ったことがきっかけでハマりました。
 見所はまず、新しいミステリとしての完成度。そして主人公の推理力と可愛らしい魅力もさることながら、同僚・上司のキャリア官僚がカッコイイところ。まさにサムライ、男であればこちらに憧れるだろう。もちろん官僚の中にも悪役はいて、ダメな奴はとことんダメであるw
 主人公瑞希とその家族以外、巻ごとに同僚キャラは一新されるので寂しくもあるが、新鮮な気分で読めるシリーズもの。なので連ドラにはしづらい構造になっているが、2時間ドラマにはいいかも。
 余談ながら以下、瑞希について。神戸生まれ、震災を経て東京育ち。Fラン大学出身だが地頭はよく国家公務員試験(Ⅱ種)に合格している。公務員試験にもある「判断推理」が得意な直情型ヒロイン。リアルに人物像を考察すると、確実に「ヤンキーと付き合ってる可愛い子」なのだが一切男の影はないw そもそも中高生時代の回想がほぼないが、男向けエンタメなのでそこは気にしない! それにしても彼女はいつまで「25歳」なんでしょうか。同僚達が皆異動してリセットされるのだから、シリーズ累計かなりの歳月が経っているように見え…こまけえことはいいんだよ!

Ⅰ(副題なし)

ミステリ ☆☆☆☆
ストーリー ☆☆☆☆
登場人物 ☆☆☆☆☆

 オムニ形式で短編集のようにいろんな事件を解決していき、最後の大きな事件で今までの伏線がつながる…という構成。登場人物が皆とても魅力的。はじめは険悪だが段々と信頼関係ができていいチームになっていくという、王道のドラマ展開を見せてくれる。
 事件数が多いため、トータルで同僚達の描写・出番も十分。一本の長編としては☆4つだが、短編集として考えれば5つでもいいくらい。テンポよく次から次へとインチキ科学者を斬っていく様は実に痛快で時代劇を見ているよう。いい歳したオッサンの見苦しく、情けない姿が最高。プロット量は多いので、ぜひともこれを膨らませて連ドラにしてほしい。

Ⅱ(インパクトファクター

ミステリ ☆☆☆☆
ストーリー ☆☆☆☆
登場人物 ☆☆☆

 STAP細胞捏造事件をまんまモチーフにした事件。作中でも「STEP」細胞事件が起きたあとの時系列になっている。作家ならではの新説は、とてもおもしろい。リアルでは謎が残ったままキーマンの自殺で迷宮入りしてしまった事件、本当の動機はいったいなんだったのか。
 事件としてはシリーズの中ではシンプル、関係者の内面に深く迫っていくドキュメンタリーのような構成。ただしあまりに生々しくて受け入れられない人もいるであろう。今回同僚やゲストキャラ含め登場人物はいまいちキャラが立ってない。賛否両論必至の小説だからこそ書ける話で、シリーズ中これだけはドラマ化は絶対無理w

Ⅲ(パレイドリア・フェイス)

ミステリ ☆☆☆☆☆
ストーリー ☆☆☆☆
登場人物 ☆☆☆☆☆

 ミステリとしては間違いなくシリーズ最高傑作。同僚やゲストキャラもいい味出している。今回は山が舞台で、あの旧石器捏造事件をモチーフにした、新発見に揺れる教科書改訂問題を描いている。今回事件関係者の登場人物が多く、さらに地学の話がメインなので難解で少々読みづらいのが欠点だが、中盤以降は一気に引き込まれる。ネタバレになるので語れないがミステリとしての構成がお見事。
 今回から犯人というか悪党が複数いて、結果的に大きな事件に…という流れ。同僚も魅力的で、冒頭の「つかみ」の事件から本編へという流れもスムーズ。エピローグできちんとした送別シーンがあるのはシリーズ中これが初で新鮮だった。今回の同僚もといパートナーは本当にカッコイイ。…私も官僚になりたい。

Ⅳ(アノマリー

ミステリ ☆☆☆
ストーリー ☆☆☆☆☆
登場人物 ☆☆☆

 今回のテーマは気象予報。事件の舞台設定から展開までアイデアは素晴らしい。しかしまず登場人物が面白味に欠ける。少年院の「女子少年」4人の女の子たちも、冒頭でそれぞれの視点で描写があった割には終盤特に何もなく終わるという。作者、主人公以外の女の子を立たせるのがヘタクソか? 同僚の官僚もいい男だが冒頭だけで行方不明になってしまい終盤まで出番がないので、どうにも物足りない。
 悪役たちのクズっぷりはシリーズ随一だが、「人が死なないミステリ」のはずがれっきとした殺人未遂事件であり、全般強引でリアリティがなさすぎる。しかしそれでも、小説としてはおもしろい。
 物語としてのキーワードは、毒親文科省ということで教育・更生がテーマになっている。とにかく作中の毒親たちは皆ひどく、子供達は被害者とデフォルメされすぎな感はあるが、お話としては綺麗にまとまっている。Ⅱとは別の意味で賛否が分かれる作品。毒親育ちの女性はこの作品をどう見るか?

Ⅴ(ニュークリアフュージョン

ミステリ ☆☆☆
ストーリー ☆☆☆
登場人物 ☆☆

 今回から瑞希は異動になり、より「不正を暴く」に近い部署となった。毎度部署本来の機能ではない「はみ出し行動」ではマンネリだし、スケールアップを狙ってのことだろう。その新しい職場で再スタート…という新展開(元々登場人物はリセットされるが)。
 テーマは核融合。「核融合は医学用語でもある」と作中でも説明があり最初ダジャレか? と思わせておいて衝撃の展開に。今回瑞希はシリーズ中最もひどい目に遭う。例によって不用意な行動が原因だがそれは物語の都合上仕方ない。で、なぜ携帯番号を知られていたのか。過去にいろんな事件を解決しているので、恨まれていたんじゃ…という不安と恐怖はシリーズを重ねたからこその迫力。
 だが、今作、正直、一番おもしろくない。これといった見所がない。新部署でいきなり登場するスパコンシステムはIT屋からはガバガバすぎて最初からダメとわかるし、ミステリとしても微妙。
 謎解きは二段構えで、主犯が捕まるまでの前半がとにかくシリアス。その後はいつもの捏造暴露コントで、気楽に読める構成になっている。登場人物は、今回とても微妙。主犯の人物は、いろんな要素を盛り込みすぎてキメラのようになっていてリアリティがない。瑞希をひどい目に遭わせた動機も弱すぎる。ラストの見せ場も、この画を撮りたかったんでしょという強引さが否めない。同僚官僚は今回二人、ネタバレになるので一人はとてもカッコイイがもう一人は微妙とだけ。

Ⅵ(クロノスタシス

ミステリ ☆☆☆☆☆
ストーリー ☆☆☆☆
登場人物 ☆☆☆☆

 テーマは過労死。2016年の電通の事件をさっそく持ってきたか…という作者のスピード感には驚かされる。ちょうど過労認定についての新研究があり、その調査も兼ねて既に起きた官僚の過労死事件を追っていく。今回のパートナーは、落ちこぼれのキャリア官僚でなかなか面白い人物。過労死という重いテーマなので、明るいキャラを持ってきたのだろう。見せ場もあり、いい奴だなあと共感を呼ぶ。
 今回ついにと言うべきか、既に事件化した過労死を扱うため警視庁も出てくる。どこか刑事物っぽい雰囲気が出ていて今までのシリーズからははみ出しているが、これもマンネリ化させないためで変化球としてはありかと。
 ミステリとしては、とても高い完成度。詳しく語れないが「そうきたか、やられた!」となるはず。エピローグにも謎解きが残っている構成もよい。これまで冒頭によくある「つかみ」事件をエピローグの最後に持ってきたという演出もうまい。雇用・労働問題(特に公務員は誤解されがち)を語りつつ、物語もよくまとまっている。

おすすめルート

 ないです。全部読んでください。あえて絞るなら、Ⅰ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅵかなあというくらいで。
 さて、最後にまとめですが。オッサンとしてはぜひ一度インチキ科学者になって、彼女のような頭の良い美人にコテンパンにやっつけられるというプレイをしてみたいですねw うーん、インチキ実験や台本を用意するのが大変だ…。

はてなブログを選んだ理由

 メインの記事がゼロでは格好がつかないので、このブログ始めた経緯を書きます。なぜはてなブログを選んだのか。

ebloger.net

 比較は上記の記事を参考にしてもらうとして、私がはてなブログ選んだ理由は

  1. ユーザーが多い
  2. UI・機能に不足がない
  3. URLがカッコイイ・選べる

 1.はツイッタラーを見ていても、やはり圧倒的にユーザーが多いですね。自前サイト以外ではダントツです。テーマ(デザイン)が色々あるし、有料のPro会員で自前ドメイン使用の場合だとURLも違うのでのでぱっと見気付かないですが。

 ユーザーが多いということは、情報が多いということです。設定やカスタマイズで困ったことがあってもまず検索で出てくるし、知り合いに直接聞くという手も取れます。IT詳しくない人が、とりあえずスマホiPhoneにしておけば楽なのと同じですね。わたくしスマホAndroidですが、ブログというかHTMLはさほど詳しくないので楽な道を選びます。

 2.も言うことないです。広告が消せないのは当然として、無料版の欠点はスマホ版UIのカスタマイズ制限くらいですが、これもレスポンシブ対応テーマを使えば解決します。

 3.ですが、些細なことですがID名が先頭に来ていて間借り感がなくていいです。ドメインがjpとcom、合計5パターンからURLを選べるのもいいですね。レンタルブログでありながら、わりと一国一城の主感があります。

自前サイトという選択肢はなかったのか

 「やろうと思えばできるんでしょ?」という声が一部ありそうですが、そのやる気がありませんでしたw 自前サイトはガチっぽいというか、プロっぽくなります。私のボイトレ評論家としての立ち位置としても、またここは個人ブログが趣旨なので違うかなと(この辺は考え方によります)。…単純に面倒くさいとか、仕事以外でITで悩みたくないとか、自前サイト作っても別にモテないなどのよこしまな思いもあります。IT技術者というのは見積もりに長けているので、一からやる場合のコスト、運用面でのコストを考えるんですね。なので意外と堅実というか、お手軽な手段を選択します。…ベンチャー系によくいる、イケイケ系技術者もいますけれども。

 ちなみに泥臭い話をすると、.jpドメインって他より圧倒的に高いんですよ。無料で.jpが使えるってなかなかいいですね。

 はてなブログも欠点がゼロではありません。キーワードに勝手にリンクが貼られるやつ、あれは有料のProでないと消せません。強制的に表示されます。これだけは正直気に入らないですね。

 前述の通りはてなブログのまま自前ドメインにもできるので、もし将来気が変わってもこれでいいかなと思ってます。レンタルサーバー代としては割高でも、メリットはあると思うので。

 

 そんな感じで始めました。ねんがんのブロガーデビュー…私程度の文章力でさあどこまでいけるでしょう。ネタによってはバズったりするのかな? 逆にはてな内競争に勝つのが厳しいのかな? 手探り状態からやっていきます。そう、安易な気持ちで。私の場合、人生そのものも安易な気持ちでやってますから。

1年たったので追記

デメリット:ブログトップが記事全文表示なので、せいぜい2記事くらいしか目につかない。一覧表示がProしかできないのはデメリット。ただ、URLを「ブログトップ/archive」にすればこれも解決。50件とスマホだと多すぎるかもですが、表示件数はスクリプトでカスタマイズもできます(私はやってませんが)。

メリット:ユーザーが多いため、ブログのフォロー&確認がはかどるということ。Twitter告知は見落とすことがあるし、Twitterはそもそもやってなかったり、力を入れてない人もいるのでブログはブログでフォローしておくととても楽。これは別にブログやってなくてもいいのですが、自分の記事書くだけでなく管理画面見る時に、定期確認できるのは意外に便利。

歌うことが好き・好きだった人へ

 年齢を重ねるほど人は音楽を聴かなくなり(特に新規開拓のアーティスト)、カラオケなどで歌うことがなくなっていきます。私と同年代(30代半ば)以上の方は「若い時は行ったけど、今は機会もない」「元々得意ではなく、今はますます声が出なくなってしまった」などで遠ざかっている人も多いと思います。わかります。若い頃カラオケ行ってた友達と久々に会っても、話し込むためカラオケにはあまり行かなくなりますよね(まして2021年現在、コロナ禍でますますカラオケの機会は減ってることと思います)。

maoukpp.hatenablog.jp 

 歌うことは、好きでしたか? 下手であっても、好きでしたか?

 

 ボイストレーニングという言葉を聞くと、一般人の方は「ああ、プロ歌手が受けてるやつね」とお思いでしょう。私もそうでした。一方で「カラオケ教室」といった教室もありますが、高齢者向けのイメージが強いでしょう。私もそうでした。

「歌は才能」「ボイトレしたって凡人は無理」「下手でもいいけど高音が絶対出ない」って思ってませんか? 釣りやゴルフのように年数をつぎ込めば、誰でもそれなりになりますよ。ほとんどの人がやらない、やろうとしないだけで。

 

 ボイストレーニングに効力はあります。ただし、全く歌えない人は年単位で時間がかかります。初級者向けボイトレは一般的な技能習得やトレーニングというより、リハビリに近い。声には生活習慣の積み重ねで大きな格差があります(若い人が有利と言われるのもそれです)。持ってる人は最初から持ってる。ボイトレとは本来、満足に動かない喉を「動かす」ためのものです(プロ歌手が受けるのはメンテナンス寄りで、実態としては相談相手・コンサルタントに近い)。

  ボイトレというと大きな声での発声スケールをイメージする人が多いと思いますが、声を出すだけがボイトレではありません。舌回し体操など全く音を出さない練習もあり、音量の小さい練習もたくさんあります。

 

 プロ歌手になるとかでなく、一生の趣味に「歌」という選択肢はどうでしょうか。スポーツにくらべればフィジカルが関係ないので、老後もできていいですよ。何より、基本的にお金がかからない。私はボイストレーナーではなく、これは商業的な勧誘ではありません。

 私がやりたいこと。それは、発声とは何か。努力でどこまで良くなるのか。そういう事情をもっと一般人に知ってもらいたい。つまり「発声リテラシーの強化」です。カラオケ難民の男性がもっと歌を楽しめるようになれば、世の中は幸せになります。

 大げさに言えば、教育改革と社会貢献ですね。欲を言えば、歌うことがそこまで好きでない人にも「実技一辺倒ではない、教養としての発声」を広めていきたいです。

 

 さて、そんなボイトレ・音楽系記事をnoteで書いてます。私の場合、発声技術そのものよりも業界・ビジネス事情が得意だったりします。ともかく、別に私の記事でなくてもいいですが、発声の世界に触れてみてください。プロフ記事にも自己紹介的な記事や概論がありますので参考に。

魔王K++@ボイトレ評論家 (maoukpp)|note

 

 また、2021年は公式LINEをはじめました。

maoukpp.hatenablog.jp

 以下はnoteの代表的な記事(すべて無料)です。

note.mu

note.mu

note.mu

note.mu

note.mu

note.mu

おすすめ教材

書籍

「歌唱の仕組み」(リチャード・ミラー、音楽之友社
「最高の声を手に入れるボイストレーニング フースラーメソード入門」(武田梵声、日本実業出版社
2012年版「ボーカリストのためのフースラーメソード」は絶版状態でしたが、電子書籍で再販されました。
「声と日本人」(米山文明、平凡社
「声のなんでも小事典」(米山文明監修、ブルーバックス新書)
「発声と身体のレッスン」(鴻上尚史白水社orちくま文庫

ブログ

流星群さん…webボイトレ史に残る傑作。初心者から経験者まで、ボイトレの歴史や全容を理解したい人はこれ! 私も多大な影響を受け、この「6声区論」の立場を取ります。

ボイストレーニング論 | 語り部のほとりで

 

永田孝志さん…私の心の師であり、従来型声楽指導をぶっ壊し中の日本の宝。

ameblo.jp

木田圭一さん…この活動始める前から長年お世話になってるブログ。レッスンも受けました。

k-voicetraininglab.com

動画

Twisted Helixさん…PART4まである以下が代表作の、ボイストレーナー批判動画が面白い。特に、動画音源の別録り吹き替えを暴くやつが好きです。

www.youtube.com

その他おすすめ動画はこちら

togetter.com

 

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